vol.009 松原 朋子・龍治 玲奈

マイクロソフトコーポレーション  URL:http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx

松原朋子
企業市民活動推進部 マネージャー

龍治玲奈
法務・政策企画統括本部 政策企画本部 渉外・社会貢献課長

こんにちは!NPO-Causeの辺田祐志です!
企業をめぐる不祥事が発端となって企業の社会的責任(CSR=Corporate Social Responsibility)が言われるようになってから久しくなり、現在では生活者も企業CSRに敏感になってきています。企業が様々なステークスホルダーへの説明責任を果たし、適切な企業統治を実現する、或いは、持続可能な社会を実現し、労働や環境などの社会問題に自らが自主的に取り組む事を目的としてCSRが広まりつつありますが、その一方で企業CSRが企業のイメージ戦略として捉えられがちな側面もあります。そして、企業CSRとは何か?といった、その定義さえも未だ難しい状況にあります。しかし国連のグローバル・コンパクトに代表されるように、企業は製品やサービスの提供だけでなく、社会を構成する一員として、政府ではできない事業をNPOなど非営利セクターとともに推進することが求められるようになり、企業CSRの重要性は増していると言わざるを得ません。
その一方で、ユニセフの調査では、20~40代のビジネスパーソンの9割が何らかの形で社会に貢献する活動をしたいと思っているという結果があり、NPO・NGOや社会起業家としてだけでなく、一般企業に勤めながらも社会に貢献できる仕組み作りが企業に求められています。いまや企業CSRは、社内外から注目を浴びています。
そんな企業CSRの最前線で働きつつ、企業の一社員として社会貢献をしている企業CSR担当者の方々を紹介していきます!
第3回目の今回は、1日に一度は見たり触ったり使っているはず!!パーソナルコンピューターのOS(オペレーティングシステム)を作っているマイクロソフトコーポレーションの松原氏、龍治氏。マイクロソフトという超有名な会社におけるCSRとは?そしてそこでCSR活動に関わっている人とはいったいどんな人物なのか?そしてCSRへの想いなど、興味深いお話を聞かせていただきました!
今回は、まずはお二方を知っていただくために、お二方自身への質問の一問一答をご紹介!


企業市民活動推進部・社会貢献部(CSR)に配属されるまでの経緯を教えてください。

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松原氏
実は、以前はXboxというゲームの部署におり、4年半ぐらい所属しました。Xboxユーザーと関係を築くために、全国を飛び回って、Xboxを使って遊ぶプロジェクトを進めていました。公民館などでユーザー約30人がXbox 5-10台とソフト数100本で1日遊ぶというような企画でした。笑)1年半くらいで全国延べ5000人くらいの方と出会うというプロジェクトでした。名づけて「突撃隊」と言ってました。笑)そんな中で、全国レベルのコンテストで勝ちあがってくるような人たちと、ゲームを通じて知り合うことができました。
突撃隊プロジェクトに関わってくれたユーザーの方々も、今ではオンラインゲームのモラルを維持するリーダーたちに成長してくれていたりするんです。でも、なかにはゲームに熱中しすぎてしまって、たまに学校を休んでしまったりする人が出てくるのを見ていたんです。また、若者の犯罪がゲームに結び付けられるニュースも多く耳にしたり。そういう事は大きく考えさせられましたね。また別の時に、Xboxに不具合があったときマイクロソフトがとった対応に対して、ユーザーの方が、社会的責任があると思いました、と言ってくださった方がいたんです。そういう活動を通じて、「企業としての社会的責任って本当になんだろうな?」と思い始めたのがきっかけでしたね。
そんな中で、突撃隊プロジェクトをしながら、製品がなかなか日本のお客様に受け入れられないのは何故かと考えてみたら、やっぱり信頼が構築されていないからではないか、と考えるようになりました。例えばソニーさん、任天堂さんって絶大な信頼があるんです。一方、マイクロソフトはというと、そこに信頼関係がまだない。やっぱり生活者と企業との信頼を築くことが根底にないと製品やサービスって受け入れてもらえないなぁ、というのを考えながら、全国でゲームしてきたんですよ笑)そして、「あぁ、これを本格的に考えたいなぁ」という時に、CSR部門に空きが出たので異動を決意しました。

龍治氏
私は、08年7月に他のIT企業からマイクロソフト社に転職してきました。前職のIT企業では、大学と色々なコラボレーションをするというCSR活動をやっていました。その活動の中で、その企業のミッションや戦略と、自分のプログラムをどのようにアラインするかとう狭間で、随分と苦労が有りました。私はアジア地区を担当していたので、各国のプログラム担当者と相談して、自分たちのプログラムの意義と企業ミッションとのアライメントを(ボトムアップで)創り出していたのですが、その時にCSRへの取り組みは、企業のトップから現地法人に、そして各部署に預けられなければとても現実的ではない(トップダウン)と思いました。そのような方針設定がなければ、結局は、お客様にご迷惑がかかるのですよね。「CSRに真剣に取り組んでいる企業は」、と外を見たときにマイクロソフトがありました。

今の仕事の満足度はいかがですか?

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龍治氏
私はハッピーです笑)。ワークライフバランスに関しては、自分の管理が良くないから、夜遅くにメールしていますけど。マイクロソフトに入って最初にびっくりしたのが、「定時っていつですか?」と何人かの方に聞いて、みなさんからバラバラの解答が戻ってきた事。上司と話をしたら、「何時間働いてくれてもいいけど、成果だけ出して」って。一人一人の責任に任せられているのですよね。笑)

松原氏
マイクロソフトはフレックスなんですよね。本当は11-16時がコアタイムじゃないかしら?笑)
私自身は、やっぱり、こういう仕事に全員が関われるわけではないので、すごくラッキーだったなと思っています。それに大学での専攻がソーシャル・マーケティングだったこともあって、もともと社会課題に関心があったので、そういうのを仕事にできているというのは結構やりたいことができていると思いますね。

CSRは数値に落としにくいと思いますが、結果をどういう形でだしていますか?

龍治氏
例えば営業の方は、売り上げの数値目標を持っていらっしゃいますよね。本来、結果は、「数値」で示されるべきだと思います。だから、上司に''すっと''受け入れてもらえるような数値ってなんだろう、成果ってなんだろう、って考えて、プレゼンするようにしています。そうすることで、私達と関わって下さるNPOの皆さんに、より多くのお返しができますので、さまざまなNPOの皆さんとの取り組みをどのように数値化も含めてプレゼンするかはよく考えるようにしています。

松原氏
やっぱり、企業市民活動の成果は、きちんとした数値にしています。例えば、マイクロソフトのグローバル企業としての取り組みである「UP、50億人の人々に、ITの力で持続的な社会的・経済的機会の提供」というものでは、50億と言ったきりではなくて、ちゃんとカウントしています。これはグローバルに各国々のマイクロソフトが本社に報告しています。これ以外についても、それぞれ特色をもった数値でゴールを目指していますね。


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Word of power

「あぁ、これを本格的に考えたいなぁ」という時に、CSR部門に空きが出たので異動を決意しました。
「CSRに真剣に取り組んでいる企業は」、と外を見たときにマイクロソフトがありました。
こういう仕事に全員が関われるわけではないので、すごくラッキーだったなと思っています。

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました!
次回は、マイクロソフト社の企業市民活動の具体的な異様に迫っていきたいと思います!
乞うご期待!

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