vol.011 松原 朋子・龍治 玲奈
マイクロソフトコーポレーション URL:http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx
松原朋子
企業市民活動推進部 マネージャー
龍治玲奈
法務・政策企画統括本部 政策企画本部 渉外・社会貢献課長
今回は、マイクロソフトにおけるCSRとは何かを詳しく聞いた後半戦です!
なぜまたヒーローなんですか?
社内の担当者の中で、日本は今あまり元気がないのでは、いう話をメンバーと時々します。経済的にも厳しくなっているし、子供たちも学力の低下だったり、少子高齢化だったり。そんなあまりいいニュースがないなかでも、国際競争力がある日本をつくりたいと思っています。それには地域に根ざしたCSR活動できらりと光るヒーローにどんどん私たちと一緒に活躍していただいて、そういう人たちを世の中に伝えていく事によって、日本が持つ可能性を広く伝えていきたいと思っています。今年の広告は、そういったコンセプトに基づいて、色々なプログラムをやっている人たちの中からヒーローをということで、自治体と弊社との協働の事例として、徳島県上勝町の葉っぱビジネスをやられている針木ツネコさんをとり上げ、未来を育てる小学校という和歌山県和歌山市の取り組みをご紹介しました。また、NPO支援プログラム(2009年からは「NPO協働プログラム」)の助成団体からは、環境保全のシステムを作りダイバーログを蓄積することで、与論島のサンゴ礁の再生と保全活動をしている与論島のNPO法人与論情報化グループe-oK副理事の植田佳樹さんや、障害のある方が受験、進学できるように壁をなくすことに取り組む全国障害学生センター代表の殿岡翼さんに登場して頂きました。
(詳しくはこちらのHPで http://www.microsoft.com/japan/citizenship/story/interview/default.mspx)
このようにヒーローをどんどん作っていって、都心だけじゃなくて地方もこんなに盛り上がっているんだよ、と弊社のメディアで伝えていければということですね。これはマイクロソフトがやっているCSRを伝えたいというよりは、こういう方々が一生懸命やって、盛り上げていこうとしている姿を伝えたい。その陰に、ITがあったりマイクロソフトがあったりということを伝えたいと思っています。なので、いろんなプログラムのパートナーの方々からヒーローをどんどん出していきたいな、というのがありますね。
メンバーと話し合っていたということですが、トップダウンではなくみんなでわいわい話し合いながら作っていく形なんですか?
そうですね。文化なのかな?でも、全体の方向性は、先ほどの2本の柱と注力分野が既に決まっています。1年ごとに方針は決めていくのですが、基本方針はグローバルで統一されています。全部一丸となって世界中で声を上げていくというスタイルをとっていて、そこはあまり変えられないですが、現場レベルのやり方というのは、わりとフレキシブルに、みんなで新しい形を検討しながら進めていくというのは可能な文化ですね。
NPO支援をすこし変えていくということですが、どうしてですか?
そうですね、NPO支援において言えば、自立型のNPOを目指していこうと思っています。やはり助成金だけに頼っていると、なかなか立ち行かなくなってしまわれるので、どうやってそれを事業化して頂くかというところが大切なのでは、と考えていますね。先ほどご紹介した与論島のNPOも、こちらの助成金をきっかけにダイバーログのウェブサイトを完成され、コミュニケーションの幅が広がっています。当初は弊社の、私たち社会貢献部とのやり取りで始まったご関係も、いまはどちらかというと、地域活性に取り組む部隊とも協働がスタートしているんですよね。活動の幅や可能性が広がっていく事が理想的だと思います。助成が終わった瞬間に関係が終わってしまったら、とてももったいないじゃないですか、お互いに不幸ですし。
もともとNPO支援を始めたきっかけは、企業市民として社会課題をいち早く解決するためにも、やはりNPOをパートナーとして一緒にやらせていただくことが必要で、だとすると、結構キャパシティの問題で限界があるところが多いなぁ、というところがありました。そこで、NPOのキャパシティビルディングにまず注力させて頂きまして、そこから更にパートナーになっていただけて、一緒にお仕事を組めるようなレベルまで上げていただきたいという思いからスタートしたのが、弊社のNPO支援です。
それが本来のパートナーシップですよね。
そうですね。受発注みたいな関係になってしまうのは、不本意だと思っているんですよね。やはり、パートナーとして対等にNPOが企業と、もしくは自治体や政府などと協業していけるような形でないと、本当に社会課題ってなかなか解決していかないと思います。
NPO支援プロジェクトについて詳しく教えてください!
2002年から助成金プログラム開始され、NPO Dayという、「NPOの活動をITの利活用によって効率化してください」という基盤強化のための活動をやって来ましたが、助成金のプログラムは現在6回目で46団体ほどと組ませていただいています。この活動がだいぶ定着して、いい成果が出てきているので、今年からは次のステップとしてパートナーシップがどう実現できるかという事を考えています。
支援プロジェクトも次のステップに来ているということで、大きく変えた点について詳しく教えてください。
今までは、企業市民活動の二つの柱のひとつである"UP-デジタルインクルージョン"という、色々な方にインターネットを通じて新しい可能性を、ということにフォーカスしてやってきましたが、今年はもう少し、現在社会で課題になっていること、「インターネットのセキュリティ」、「医療のIT化」や「環境」などの社会課題をピックアップして重点分野としています。今までとは異なり、テーマを設定している事が今回新しい取り組みです。又、前回までは、応募して下さるNPOが既に3年間活動されている事を一つの応募条件としていたのですが、今出てきている社会課題、例えば安全なインターネットの利活用、インターネット利用における消費者のプライバシーの保護、医療のIT化や環境もごく最近の社会課題なので、むしろ新しい団体のほうがそのような分野に敏感でいらっしゃると思い、今年は3年の活動履歴という項目は削除しました。又、「重点分野」を設けましたが、その4つの分野に該当する団体しか受け付けしない、というものでは有りません。従来の「デジタルインクルージョン」の分野におけるプロジェクトも、引き続き助成させて頂いております。教育・就労・地域の活性化など、日本に3万以上も有るNPOが、日々取り組んでおられる社会課題は沢山あります。私達との協働プロジェクトにご興味を持って頂ける団体が有れば、このプロジェクトを通じて一緒に日本を盛り上げれていけたらなと思っています。
一つだけお話しておかなければならいないと思いますのは、NPO活動をしていらっしゃる中で、その分野やその特定の地域としか関わりたくありません、とおっしゃる団体様が時々いらっしゃります。「リソースを注力していらっしゃる」という効果の面では理解するのですが、今年の重点分野にしても、又、その他のプログラムにしても、日本国としての問題なので、私たちとしてみれば、成功事例を広く公言して頂ける団体と組ませて頂きたいと思っています。今までそのようなお話はしていなかったですので、そういうところも今年は新しいですね。
・国際競争力がある日本をつくりたい
・きらりと光るヒーローが盛り上げている盛り上げていこうとしている姿を伝えたい
・いろんなプログラムのパートナーの方々からヒーローをどんどん出していきたい
長文にお付き合い頂き、ありがとうございました!
次回は、マイクロソフト社が考えるNPO・NGOとのパートナーシップについて迫っていきます!
乞うご期待!
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Wrote 2009.06.17 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>