vol.004 荒昌史

グループ戦略室シチズンシップ推進課   URL:http://www.cigr.co.jp/cosmosinfo/com/csr/

1980年9月25日生まれ。A型。早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルートコスモス(現株式会社コスモスイニシア)に入社。現在、グループ内コンペにて最優秀賞を受賞し、自ら設立したCSR担当部署であるシチズンシップ推進課に在籍し、コスモスイニシアグループのCSRを推進している。また、2005年にNPO GoodDayを設立。様々な環境ボランティアイベントをプロデュース、企画・運営している。2008年7月にNPO法人化後、代表理事に就任。趣味はサッカー・フットサル、食べることと飲むこと。 【NPO GoodDay】 http://www.goodday2u.org/

CSR専門部署の創設により、社内の活性化につながっているコスモスイニシア。従業員による自発的な取り組みも進んでいます。最終回となる今回は社内での具体的な取り組み、そして今後のCSRの可能性について伺いました。

仕事をゼロから作り上げているので、楽しんでやっていますよね。

今はとても賛同してくれる人が増えてきていて、特に若手の従業員のなかでかなり増えてきたので、よりやりがいを持てています。やはり、CSRのフレ--ムをあてはめるだけでは企業は変わらないので、企業内の仕組みや一人ひとりの意思がすごく重要だと感じています。特に当社の場合は、「従業員の一人ひとりを尊重する」という会社なので、日常の会話の中の当たり前の言葉として、CSRやビジョンを浸透させていきたいんですよね。持続不可能を持続可能にする、かつそれ以上によりよい社会をつくっていくという考えが、今より浸透していけば、自発的に事業も変化していけるのではないでしょうか。

シチズンシップ推進課で実際に草の根的にやられている活動はありますか?

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草の根的というと、持続不可能であるという現状に気づいてもらうためのイベントや勉強会を仕掛けたり、紹介したりしています。事業に関わるところから普段の生活のところまで。 また、コスモスイニシアには「ボランティア休暇制度」というものがあって、ボランティア活動のため年5日休暇がとれるのですが、ゴミ拾いや子供の教育支援で休暇を取る従業員がいました。シチズンシップが仕掛けたわけではないのですが、少しずつ社会貢献に関心が集まっているように感じます。僕自身も、ボランティア休暇制度を利用し、今年の4月22日のア--スデイにて、『GoodDay』として、従業員向けの環境啓発イベントをある環境に積極的に取り組む企業と行いました。まさに企業とNPOの協働ですね。 また、ボランティア休暇をとらなくても、社内で自然発生的に生まれている良い取り組みもあります。ある支社では、使い古したエプロンを持って来て、それをみんなでマイバックに作り直して、使っています。それから、事業における具現化というのが最大のテーマになっていますので、各事業の中で「ビジョン」に基づいて出来ることにチャレンジしようという動きも活発化してきています。

企業とNPOの協働というお話がありましたが、NPO側で見ると、『GoodDay』のもとに企業側から「スポンサ--になりたい!」という声はあるのですか?

まだあまりないですね。リリ--スもできていませんので。『GoodDay』の場合は、体制がやっと整ってきたところです。本格的に企業との協働に動き出すのはいよいよこれから、という時期です。『GoodDay』オリジナルの事業をつくってからだと思っていますが、アースデーでの取り組みは協働先の企業の理解や献身的なご協力もあって、成功を収めることができたと思っているので、どんどん社会への好影響を与えられる協働を増やしていきたいです。

つぎに、企業側からみると、NPO・NGOから「何か一緒にやりたい」という提案があった場合、どの点を一番重要視されますか?

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当社の風土として「自分たちで考えて、自分たちで行う」ところがあるのですが、CSRに取り組む意義である「持続不可能な社会を持続可能にする」という問題意識においては、コスモスイニシアグループだけでは解決できないし、当社グループの持っているノウハウとバックグラウンドだけではできないことがたくさんあるので、広範囲で密接なパートナーシップが必要です。 ですので、ステークホルダーと一緒により良い社会をつくるために、健全で効果的なパートナーシップを模索していきたいと思っています。その際に重視する点としては、お互いのビジョンや理念に共感し合えるかどうか、尊敬し合えるかどうかになると思います。 すでにいくつかのパートナーシップを組み始めていて、ビジョンに基づいた商品開発のほか、従業員を自然の豊かな場所に連れて行く体感イベントを組むなど、いろいろな話を進めています。大学と研究を一緒にやらせてもらうといった形で、パートナーシップを図っている取り組み(『ココラボ』)もあります。

最後に、企業の中でCSRを取り入れたいけど、どこから手をつけていいのかわからないといった読者の方々にメッセージを。また、サラリーマンでもできる5分でできる社会貢献を教えてください。

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逆説的な言い方になりますが、CSRにも限界があるような気がしています。それは、極論すると、企業だけが変わっても意味がないからです。例えば、当社だけが変わっても、それを取り巻く経済状況や社会の枠組み自体や、不動産業界が価値観を転換しないと、やはり限界があるのではないかなと。むしろ、当社が変わるには、社会そのものの変化が必要ですし、今は企業を構成する枠組みや仕組みがもはや持続不可能だと思っていて、そこを根本から見直さなくてはならない時期に来ているように思います。なので、そこに好影響を与えられる会社、CSRに早くしたいんですよね。本当に、本当に社会を持続可能にしたいのであれば、なおさらです。 CSRを推進していくことが社会に大きな好影響を与えられるのであれば、それが「社会に新基準を提示する」というブランドステートメントを掲げるコスモスイニシアグループの役割であると思っています。それが「コスモスイニシア」という社名の由来ですし、近い将来、自分たちが変わることによって、社会も変えていきたいんです。CSRは自社のことだけを考えていたら本質的な取り組みはできません。そのような意味でも、他企業や NPOなどとのパートナーシップは非常に重要だと思いますし、当社グループを選んでいただけるようにしっかりビジョンの達成に向かって進んでいきたいですね。 また、5分でできることはたくさんありますが、そもそもの問題意識として、多くのサラリ--マンが現在の社会のままでは「持続不可能なんだ、続いていけないんだ」という危機感を共有することが大事かもしれませんね。すごく難しいと思うのですが、誰かがそれを伝え続けなくてはいけないですし、気付かせることができる人がいなくてはならない。また、そういった機会をつくっていかないといけない。そういう人が増えて、危機感の共有から、みんなで持続可能な社会をつくれるっていう可能性に気づき、行動していくこと。そんな流れをつくっていきたいと思っています。そこまでは5分ではできませんが (笑)、危機感の共有のための会話なら、5分でもできるかもしれませんね。

Word of power

●当たり前の言葉としてCSRを浸透させる
●自社のことだけを考えない
●持続不可能であるという危機感を共有する

皆さんいかがでしたか?
以上4回にわたりコスモスイニシアの荒昌史氏のお話をお届けしました。
次号もお楽しみに!!

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