vol.059 中村 絵乃
開発教育協会事務局長 URL:http://www.dear.or.jp/
横浜市出身。
大学卒業後(財)横浜YMCAにて英会話や国際プログラムを担当した後、渡英。
英国ヨーク大学大学院(教育学)でグローバル教育の実践を学び1998年に卒業。
2000年より(特活)開発教育協会・事業担当。
2006年1月より1年間、国際交流基金日米センターのフェローとしてニューヨークのNPOで研修を受ける。
2008年4月より、同会事務局長。
地球的課題を扱う教育(グローバル教育・地球市民教育・開発教育)の実践・研究を行なう。
現在は、研修会等を行いながら、日本における「対立解決教育」の可能性を模索中。
横浜市立大学非常勤講師も兼ねる。
こんにちは!テトル(インターン)の熊坂です。
今号は開発教育協会、中村さんへのインタビュー(最終号)です。
最終号となる今号では、読者の方たちへのメッセージ、みなさんが参加できる活動をご紹介いたします!
それではお楽しみください!
例えば、昨年発行された携帯電話をテーマにした教材『ケータイの一生』(DEAR、2007)ですが、最初の発想は、高校の先生の思いつきでした。いつも「ハイ、携帯しまって」で授業を始めていたのですが、あまりに生徒たちが携帯電話に執着するので、それならば携帯電話を使って授業ができないか、と考えたのです。
そんなに大好きな携帯電話ならば、その携帯電話がどこから来て、どこで作られていて、その結果どういう問題が起きているのかと、調べ始めたのがスタートなんです。
われわれ消費者の側としても、たとえば「この商品は児童労働によって作られていないだろうか?」「生産現場の環境は保護されているだろうか」といった疑問を持ち、それを発信していけば、企業側も絶対に変わると思います。企業と私たちというよりも、同じ社会の一員ですから。私たちも携帯電話など、便利な商品の恩恵を受けているわけですし。
でも、もしも自分の使っている物が児童労働や、環境破壊、人権侵害などの原因になっていたら、いやですよね。
教育は、中央から発信するのではなく、地域で、地元で実践できるものをもっと重視するべきだと思います。
北海道と沖縄では学習のテーマが違って当然です。
当会のメンバーは全国にいて、例えば北海道だったらアイヌ民族をテーマに、沖縄だったら世界中に移民を輩出しているので、移民をテーマにでそれぞれ教材やプログラムを作っています。
各地で、そういった動きがでてきて、そのネットワークをもっと支援していきたいと考えています。
出会いの場や、考える場、情報交換の場として、お互いが学び合える関係を築いています。< br>
多くの国際協力NGOも当会の会員になってくださっています。国際協力NGOとしてはどうしても現地での活動が優先になりますので、開発教育を通して日本の方たちが、世界と日本の関係について理解をしていると、活動しやすくなります。「だから現地でこういう活動をしていますよ」と言えるようになるので。
海外に行かなくても世界とつながることができるのが開発教育です。
世界で起こっていることは何一つ私たちに関係のないものではないので、すべての行動が、何を買うかとか、選挙で誰に投票するとか、それらが世界に影響を及ぼすと思います。
商品を一つ買うにしても、それを作っている人たちがいて、その人たちに思いをはせたりすると、それが関心を持つきっかけになります。
ここは仲間をつくる場でもあります。
世界の問題は深刻ですが、それを一緒に話し、考え、意見交換をすることで、みんな楽しんでいますよ。
金融危機だとか、パレスチナ問題だとか、新聞を開くとすべてがどこかで関係しているんです。< br>そういった話題を話せる場でもありますし、それをもっとみんなに伝えたい、みんなと考えたい、という思いがモチべーションにつながっていると思います。
関心が広がるだけで、選択肢も広がります。
レクチャーだけだと疑問も浮かばないかもしれないけれど、ワークショップだと主体的に参加しますので、たくさんの気づきが起きます。
それから、世界の生活や文化にはたくさんの多様性があって、世界をちょっとでも知ることで生きやすくなると思うんです。
狭い範囲で暮らしているとどうしても発想が窮屈になりますしね。
無限の多様性にふれることで、「こんな考えもあるのか」と自信につながると思いますよ。
入門講座を毎月行っているので、一回参加していただくとおもしろいですよ。
もちろん、参加型のワークショップです。< br>ホームページにも、詳しく読めるコンテンツがたくさん載っているので、読んでいただくだけでもいいと思います。
ボランティアスタッフも(週一回からでもOK)募集しておりますので、少しでも興味を持っていただけたらぜひ一度来ていただけたらと思います。
社会に関心を持つきっかけ作りの場を創る役目だと思いますし、世界の多様性を、おもしろさを伝える役割でもありますし、何より、「世界と私たちはつながっているんだよ」ということに気づいてもらうきっかけ作りをすることだと感じています。
●新聞を開くとすべてがどこかで関係している
●狭い範囲で暮らしているとどうしても発想が窮屈になります
●世界の多様性を、おもしろさを伝える役割でもあります
今号で、「開発教育協会」中村さんへのインタビューは以上になります。
開発教育という分野のことを具体的に初めて学びました。
学校のカリキュラムに月に一回あってもおかしくないほど充実していました!
今後、より広く参加する方が増え、国際協力への関心を産むことを期待してしまいます。
次回もお楽しみに!
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Wrote 2009.01.20 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>