vol.089 石井澄江/塩田恭子

JOICFP(家族計画国際協力財団)事務局長/広報アドボカシーグループ アシスタントプログラムオフィサー  URL:http://www.joicfp.or.jp/jpn/

石井澄江(いしい すみえ)

1975年よりジョイセフの活動に携わる。フィールドでの経験を活かし、アドボカシー(政策提言)で中心的な役割を果たす。
2003年より事務局長を務めている。ベトナムに単身赴任した経験あり。夫一人、娘一人の三人家族。

塩田恭子(しおた きょうこ)

2006年からジョイセフ職員として広報アドボカシー業務に携わる。大学では国際関係、アメリカの大学院で教育開発を学んできた。海外のNGOや国際機関との関係強化、国内での広報活動/政策提言に努める。

こんにちは!テトル(インターン)の熊坂 惟です!!
今号は前号に引き続き「JOICFP(家族計画国際協力財団)」事務局長・石井さん、広報アドボカシーグループ・塩田さんへのインタビュー(第三号)をお送りいたします。
30年間にわたり、この世界で働いてきた石井さん。どんな思いを持って働いてこられたのでしょうか?
第三号となる今号ではご自身の体験を交え、お話しいただきます!
それではお楽しみください!!

                                    

みんなに関わることだから共感する人はすごく多い

塩田氏:妊娠や出産って、みんなに関わることですから、共感する人は実はすごく多いです。
ジョイセフがよく言っている言葉に「みんなお母さんから生まれたきた」という言葉があります。私もジョイセフに入るまで意識したことがなかったのですが、言われてみたらそうだなと思いました。男性も女性も、妊娠・出産を経てきている、という点では、全員に関わる問題であると感じるようになりました。でも知らない、というのが一番の障壁になっています。一方、この問題を知るとみなさん、共感してくださり、何かしたいって思ってくれる人がとても多いんです。
この、知らない、と壁をどうにか乗り越えるために、いろいろな広報活動をしています。
毎年、母の日のイベントを開催していまして、今年は、茂木健一郎さんと内田也哉子さん、アナウンサーの千野志麻さん、バースコーディネーターの大葉ナナコさんに来ていただきました。エイズデーイベントでは、一色紗英さんに来ていただくなど、なるべく多くの皆さんに興味を持っていただけるように様々なイベントを開催しています。

無関心が一番の私たちの壁

こういった社会になって欲しい、「思い」みたいなことはありますか。

石井氏:私にとって一番こういった社会になって欲しいということは、男も女も関係がなくて、人間として同じに見られる社会。われわれの仕事というのは、残念ながら女というだけであまりにも、差別を受けているところを沢山見てきています。それがなくなる世界。それにはまだ道は遠いですけど。でもそれが一番かな。
塩田氏:私はやはり、国際協力がすごく遠いことだとみんな思っているという感じがしています。
私たちが取組んでいる課題を知らせるとなっても、やっぱり協力してくださるところってまだまだ少なくて、もっといろんなところに、この問題を知らせていきたいんですけど、なかなかそれが難しい。無関心が一番の私たちの壁で、もっと世界の事にみんな関心を示してほしいというのがあります。

違いを分かりあって、そこから一緒にできることを探ろう

30年間活動されてきた中で一番、苦しかったなあ、しんどかったなあといった体験はなんでしたか。

石井氏:しんどいというよりは、面白いと思ってやってきました。ある意味でこの分野ってほとんど先達がいないんですよ。ですから、創設者の理念やミッション、使命感というのははっきり初めからありましたが、それを途上国に現実的にどう移していくかという時に、我々の前には誰もいなかったんですね。
それが、辛さでもありますけれど、それは辛さと面白さとの、バランスですよね。ですから、テキストブックがない、先達がない、経験値がなかったというなかで、手づくりでやってきた部分のしんどさと面白さ、楽しさというのはあると思います。
その中で悟ったことが幾つかあります。それは何かというと、我々はたまたま日本に生まれて、日本で育ったので、今の健康を享受できている。
彼らは別に生まれる場所を選んだわけではなくて、たまたまそこに生まれた、というだけですよね。そうするとそこにものすごい不公平さがあるじゃないですか。
たまたま生まれた場所が違うというだけで、産まれた時から受けられるものが大きく違うというのは、すごく不公平だと思いますね。だからそれを少しでも縮めたいというのが、一番現実にあること。
それからもうひとつ、自分の意見はストレートにいう。情報はなるべく出せるものはたくさん出す。それから自分たちができないことは、初めからできないと言う。正直に話すということを心がけたんですね。
ですから、はじめ慣れない人はたぶん私の話を聞いていると、なんてこの人、ぶしつけな人だろうと思うかもしれません。でも、異文化の人たちと一緒に協力するという時には、違いを分かりあって、そこから一緒にできることを探ろうね、違うからこそ、一緒にやろうと努力をしなければいけないと思います。

―――それって結構日本人に足りないところでもあるかもしれないですね。

石井氏:だから日本語をしゃべっていると、日本でお育ちですかとか言われちゃったりして
全員:(笑)

Word of power

●「みんなお母さんから生まれたきた」
●無関心が一番の私たちの壁で、もっと世界の事にみんな関心を示してほしい
●我々はたまたま日本に生まれて、日本で育った

「JOICFP(家族計画国際協力財団)」石井さん、塩田さんへのインタビュー(第三号)は以上になります!次回もお楽しみに!!

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