vol.092 ロン・ベバクア
PlaNet Finance Japan事務局長 URL:http://www.planetfinance.or.jp/
—PlaNet Finance Japan事務局長
—PlaNet Financeアジア地域コーディネーター
外資系証券会社の首席エコノミストとして10年間東京で勤務。
2007年、PlaNet Financeより、アジア地域コーディネーターに任命され、インドネシア、中国、バングラデシュの貧困農村へのクリーンエネルギー設備の導入を促進するなどのプロジェクトを担当。
2007年、日本初のマイクロファイナンス国際シンポジウムを主催。
日本初のマイクロファイナンスにおける、日本語トレーニングツールを開発。
年に一度、日本の若者へのインターンシップ制度を行う。
マイクロファイナンス、開発経済学、CSRプログラムに関しての講演活動。
2004年以降、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットに東アジアの経済的問題を執筆。ウォール・ストリート・ジャーナル、UCLAセンター、日本総合政策研究所への掲載も。
こんにちは!テトル(インターン)の熊坂 惟です!!
今号は前号に引き続き「PlaNet Finance Japan」事務局長・ロン・ベバクアさんへのインタビュー(第二号)です。
前号ではマイクロファイナンスの活用法、そのマーケットについてお話しいただきました。
第二号となる今号では、ロンさんはどのようにマイクロファイナンスと出会い、なぜ関心を持たれたのか、その経緯をお聞きします。
それではお楽しみください!
会社員時代はどちらの国で働いていたのですか?
私はアメリカ人ですが、東京の金融機関で働いていました。ちなみに、初めて日本に来たのは、91年で、実際に働き始めたのが93年からになります。
そうなんですか!なぜ日本だったのですか?
私はずっと海外で働きたいと思っていました。そして、初めての海外旅行で行った国が日本でした。旅行をして日本が好きになったということも理由としてあります。
あとは、学生時代に友達が日本で働いていたということもありますね。ただ、初めから金融機関で働きたいという気はありませんでした。私は経済学を専攻していました。特に経済開発についてよく研究していたので、欧米に比べてつい最近、戦後に急成長した国、経済開発した国であるところから日本のことを面白いと思っていました。
マイクロファイナンスに興味を持つきっかけはどのように?
働いていた当時は、マイクロファイナンスについてあまり詳しく知りませんでした。ただ、新しい自分の道を探して経済開発に戻りました。
そこで、経済開発と働いて多少勉強した金融をつなげることで、マイクロファイナンスという分野にたどり着きました。
なるほど!それですぐに組織との合流にいたったのですか?
会社を02年に辞めてからいろんなところを旅行しました。現地でマイクロファイナンスの事業も直接見て勉強もしました。
その後、プラネット・ファイナンスの本部が「日本で普及啓発活動と、日本におけるマイクロファイナンスへの関心と理解を得ることを目標のためのオフィスを設立したいのでマネージャを探しています」というニュースが飛んできました。
「これは、私にピッタリじゃないか!」と私の専門が経済開発と金融、そして日本で働いていたということで、これはちょうどいいではないかと。その後から事務局長という形で、今までずっと働いております。
マイクロファイナンスが普及していないとどうなるのですか?
マイクロファイナンスの利用者は、マイクロファイナンスがなければヤミ金からお金を借ります。
彼らは貧しく、資産がないので、誰かからお金を借りなければ生きていけませんので。友達や家族から借りることができなければ、ヤミ金から借りるしかありません。
ただし、ヤミ金の金利はものすごく高いものです。なので、きちんとしている、金利のまともな金融機関が欲しいわけです。
フォーマルな機関は、貧しく信用がないのでそういう方たちをお客さんとして見ません。
それを改善するためには、マイクロファイナンスが必要だということで生まれました。
現在の利用者の数はどれくらい?
世界中に利用者が1億3千万人くらいいます。残念ながら、マイクロファイナンスはうまくいってはいますが、世界中で必要としているのはその5倍以上の人数です。
10年間ですごく伸びたのにもかかわらず、まだまだニーズがたくさんあります。
団体で掲げるミッションは何でしょうか?
あくまでも、私の考えるミッションですが、現在6分の1しか金融サービスを手にできないという世界中の人々の数を倍増することをミッションにしています。
そのために、マイクロファイナンスを提供する団体の能力を向上させること、利用者のトレーニングが必要になってくるわけです。
団体としての課題は何かありますか?
問題点が、グラミン銀行等、信用もシステム的にも経営がうまい団体もありますが、世界中におよそ1万あるマイクロファイナンス団体の中には、グラミン銀行くらいうまくいっている団体が数100団体しかありません。
うまくいっているとは、国際的にベストな結果を出している団体がという意味です。
他にもプロジェクトはありますか?
マイクロファイナンスを利用して環境問題を解決することにも取り組んでいます。例えば、今プラネット・ファイナンス・ジャパンがやっているプロジェクトの一つに、バングラデシュとインドネシアで電力のない村に住んでいる人に資金を提供し、灯油の代わりに太陽発電機を使ってもらおうというプロジェクトです。
彼らは火をおこすのに灯油を使うし、木を切ります。それは環境に悪いですよね。
あとは、薪の代わりにバイオマスを使うプロジェクトです。生ごみを専用の機械に入れて、発生したガスを電力にするんです。そういった持続可能なプロジェクトも行っています。
官を始め、団体からのご寄付が多いそうですが、個人でも積極的に参加していますか?
個人からのご寄付はまだまだ少ないのが現状ですね。そこは取り組んでいきたいと思っているので、これからは個人向けのファンドレージングを拡大させていきたいと思っています。
ちなみに具体的戦略はもう立っているのですか?
はい。マイクロファイナンスに興味のある人のためのマイクロファイナンスクラブ・オブ・ジャパン (The Microfinance Club of Japan) を作りたいと思っています。
どういったクラブなのかというと、マイクロファイナンスに興味のある方達が集まって、そこにゲストスピーカーを呼んでお話頂いたりします。クラブの会員費はタダです。
特徴として、クラブのメンバーが海外のマイクロファイナンスのプロジェクト選んで、主体的に応援できることです。
例えばです、ラオスでマイクロファイナンスが本当に始まりました。ただ、利用者に初歩的なところからのトレーニングが必要になります。ただ、成長率はものすごく高い。つまりそれは一つのプロジェクトになります。
そのプロジェクト事業に必要なお金を、企業様からの協賛金で支援事業,クラブメンバーがプロジェクトを選び、そのお金を支援金として拠出できればと考えております。クラブのメンバーが、ゼロからそのプロジェクトをフォローするわけです。さらに, クラブメンバーがプロジェクトの オーナーシップを持った感覚を味わえるプログラムになります。
主体的に関われる寄付というわけですね?
通常の場合、寄付をします、その後に報告を受け取ります、で終わってしまいますよね。
それだけでは、インタラクティブ(interactive)な関係ではありせん。私はもっと寄付者と、プロジェクトとの距離を近くしたいんです!
●現在6分の1しか金融サービスを手にできないという世界中の人々の数を倍増すること
●グラミン銀行くらいうまくいっている団体が数100団体しかありません
●もっと寄付者と、プロジェクトとの距離を近くしたい
「PlaNet Finance Japan」ロン・ベバクアさんへのインタビュー(第二号)は以上になります!次回もお楽しみに!!
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Wrote 2009.01.27 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>