vol.001 小島盛利
渋谷Flowerプロジェクトシブハナ代表 URL:http://shibuhana.sunnyday.jp/
京都生まれ京都育ち。2002年、日本エコシステム入社。『太陽光発電』と『花』を愛するエコロジースペシャリスト。プライベートでは『渋谷Flowerプロジェクト』を主宰、渋谷区を含む多くの団体からの協力の下、渋谷の若者たちと共に街を花いっぱいにするボランティア活動を展開中。
シブハナではどのような活動をされていますか?
シブハナは、渋谷の街のあちこちで花を育てる活動をしている若者の団体です。
花をただ植えるだけではなく、水をやったり、肥料をまいたり、色々な世話をしています。
作業に携わるのはメンバーだけでなく、時には環境系のイベントで参加者を募ったり、道行く人が飛び入り参加してくれたりと、気軽に参加できることを大切にしています。そして、花を育てる活動を通じて、街をきれいにする活動を行い、人と人とをつなげるようなことが実現できればいいとの思いで活動しています。
シブハナに参加したきっかけというのは?
2005年の2月、仕事帰りに渋谷のモヤイ像の前をたまたま通りかかり、そこでシブハナの看板をみかけました。今まで花が無かったところに、花があって、「なんだろう?」と近くに寄ってみたら、シブハナの看板がありました。
花に呼ばれた感じですね!活動した後にアースデイマネーをご褒美にもらえるそうですが、なぜアースデイマネーをもらえる仕組みになっているのですか?
そうですね、ふらふらふらっと。花に引寄せられ。
シブハナは、アースデイというイベントがきっかけで始まった活動なので、そのころからつながりは生まれています。
シブハナが参加者へ渋谷生まれの地域通貨であるアースデイマネーを提供している理由はやはり、ここに渋谷の街があって、シブハナの活動が成立しているからです。
渋谷という街とどうつながって行くかが、私たちのテーマだと感じています。
渋谷で使える地域通貨を提供することは、まさにそれを実現するひとつの手段だからです。
シブハナの活動は毎週ですか?
毎週土日のいずれかです。第1、第3、第5の日曜日か、第2、第4の土曜日にしています。休みの曜日がどちらでも参加できるようにして、少しでも参加してもらえる機会を増やしたいとの考えからです。
いつも小島さんは活動に参加されているのですか?
仕事で東京にいない時を除けば、ほぼ毎回参加しています。 ですから、休みはほとんどありません! とにかく顔を出すことも、代表の役割だと認識しているので。
小島さんと話したくて活動に参加される方もいらっしゃるのでは?
いやぁ。それはどうでしょうね。 でも、そういう方が一人でもいてくれれば非常に嬉しいです。 シブハナ代表としてイベントへ出かけていく時は、だいたい着物を着ているので、 みんなはよく「あの着物の人はいませんか?」って聞かれているみたいですけどね。 和服が好きというのもありますが意図的に「目立っちゃおう!」というのはあります。
まだまだ知名度が低い団体なので、いい意味で注目を集めたいです。 私は関西弁丸出しですし、自分を覚えてもらって、シブハナを知ってもらおう! ということで、着物でもアピールしています。変な奴だと後ろ指をさされない程度に。
いろいろなイベントで小島さんを見かけたときに、すぐに「着物の人だ!」と解る・・・狙いが成功しているのですね。普段の平日の仕事は忙しいのに、土日に活動できるモチベーションとは何ですか?
高校、大学と学んできた農業のことはもちろんですが、実は教師になりたくて、それなりに一生懸命勉強をしてきました。事情でやむを得ず、大学を離れてしまったのですが、今まで色々な人に多くのことを教えてもらい、自分が勉強してきたことをきちん生かせていない!という想いがどこかにありました。 今の会社の仕事はすごく面白いのですが、今までせっかく教えてもらったのに申し訳ない気持ちがあり、「何かの形で生かしたい!」と感じたのです。シブハナは私の足りない部分をちょうど埋めてくれた存在なのです。そう思うと楽しくて仕方がない! 自分のやりたかったことが、人の役に立つことほど、幸せなことはありません。
やっていて、嬉しいと思う時は?
確かにきれいに花が咲いたときは嬉しいのですが、やっぱり誰かに声をかけられたりするときですね。例えば、声をかけてくれなくても、じっと花を見つめている人に出くわすと、「やっていてよかったな!」って感じます。
その他にモチベーションとなることは?
人が好きなのです。
「自分の植物に関する知識を生かしたい!」という気持ちもあるのですが、誰かを喜ばせたり、楽しませたりすることにつながっているから、これだけ楽しくやっていけるのです。
例えばこれを一人でやっていて、自分と向き合うような活動であれば、ここまでできなかったでしょう。人とのつながりの中に、楽しみを見出しているのです。
シブハナに関わって、花に触れたりすることで、個人が変わったようなことはありましたか?
嬉しいのは団体の中において、みんなに気付きや新たな発見があること、あるいは友人ができたり、つながりができたり--。シブハナは誰でも簡単に参加できるので、ボランティアをやったことのない人の方がむしろ多いのです。ボランティアや市民活動を身近に感じてもらいたくてやっているところもあります。一般に、ボランティアには先入観があって、自分にとっては「ボランティア」という言葉は、手垢にまみれた感じで、あまり好きではありません。「社会起業家」という言葉もですが。略称や呼称にこだわるのではなく、ただ自分たちが楽しくやって、かつ誰かの役にたつという活動をするのが良いと思うのです。それが結果的に、世で言われているボランティアや市民活動になってほしい。ボランティアと聞くと、「自分には関係ない」とか、「そんなことやっているの?すごいね!」と言われるけど、違うのです。「やってみたら楽しいよ〜」ということなのです。 実際高校生が、ボランティア活動を調べてくるように学校の宿題を出されて、彼らの私が取材を受けることになりました。その男子高校生2人に、「ぶっちゃけ、ボランティアって興味ある?」と逆に私が聞いてみました。すると、「ぶっちゃけ、無いっす。」と返してきた。 「おれもそうだったよー」って話をしながら、取材が終わって、いっしょにラーメンを食べつつ、「自分も土日にわざわざ活動するのは、楽しいからやってるんやで〜」と言いました。 「ボランティアって聞くと、ちょっと気が引けるけど、やってみたら結構楽しいかもよ?! 」「1回来てみなよ、飯ぐらいはおごってやるから」と食べ物で誘って、高校生をメンバーにしたことはあります。今でも、その子とはつながっていますよ。 彼らはずっと来ない時期があっても、あるとき、フラッときてくれたりするのです。「一生懸命やらなくちゃ!」というのではなくて、行きたいときに、いつでもフラッと気軽に参加できるような団体でありたいです。
小島さんにとっては、「ボランティアをしている!」とか「貢献している!」というのではなくて、楽しいからやっているのですね!
シブハナというのは、自分達のやりたいことを誰かに喜んでもらえることに変える変換装置みたいなものです。 シブハナを通すことによって、自分がやっていて楽しいことが、道行く人を楽しませたり、団体の中で新たな友人関係が生まれたりする。そういう団体でありたいです。みんなの善意を社会に還元し、かつ自分たちにも還元して行くかたちです。 「何かやりたいな・・・」という思いは、みんなに、なんとなくはあるのです。きっかけがあればやりたいって思う人はたくさんいるはずです。僕らは、きっかけの種をまくようなことができればと考えています。
小島さんの個人的なことについて、ビジョンをお聞かせ下さい。
自分の根本的な話をすると、7年ほど前に親父が自ら命を絶ち、他界しています。
生きるとか死ぬとかを、その時期は特にいろいろ考えました。変な話、人間って、あっさり死ねちゃうのだなと...前の日まで元気でしたから。
そういうなかで、どういう風に生きたいかを、あれこれ考えた。お金や財産は向こうには持っていけない。「何をしたいかな?」と考えた時に、「自分はなにをしたいのだろう?」「どこに生きる値打ちを見出そうか?」と考えたわけです。
もしかしたら、明日人生が終わってしまうかもしれない...そのとき、どこに値打ちを見出すか。
一言で言うと、自分の場合は命が尽きるまでに「どれだけ人の役に立てるか」で、自分の人生の値打ちを決めたい。
自分が死んで何が悲しいかを考えた時に、やはり忘れさられてしまったら悲しいわけです。イイコトをたくさんして、覚えてもらっていたら、そんなに幸せな事はない。それこそ酒でも飲んでいるときに思い出してもらったり、人から感謝されたり、役に立ったりしたい。そういう人間になりたい。
そこに自分の人生の値打ちをプロットして全力で走って行きたい。どこに値打ちを持っていくかは、自分で決めなくてはならない。私は親父の死よりも前から考えていたつもりでした。教師になりたいとか、農学を志したのもそう。しかし、実感を伴って真剣に生と死について考えたのは親父の死がきっかけです。
小島さんは言っていることとやっていることが一貫しているので見ていて気持ち良いです!実際のワークライフバランスはどうされているのですか?
忙しいから何かをやらない。という感覚はなくて、忙しいからシブハナをやる。当然、余計忙しくなる。忙しさを楽しむという感覚かもしれません。これがやらされているとか、仕方なくやっているというのだと非常に苦しいはずですけどね...。たくさん誰かの役に立つ。命には限りがある。という私が大事にしているこの二つを考えると、じっとなんてしていられないと。 自分の好きなことをやっていて、それが少しは誰かのためになっているということが行動する力の源になっています。自分のことだけ。というところから、少し広げてみることで、どんな些細なことでも、それが誰かの役に立つことは山ほどあります。 シブハナはそういう行動のきっかけを提供するという場でもありますが、まずは気楽な気持ちで、何かをやってみることからで良いと思うのです。全てはそこからはじまるはずです。
・自分のやりたかったことが人の役に立つことほど、幸せなことはありません
・「どれだけ人の役に立てるか」で、自分の人生の値打ちを決めたい
・忙しいから何かをやらない。という感覚ではない
「自分が今まで教わって来たことを、何かの役にたてたい。」と、しきりにおっしゃっていた小島さん。
皆さんは"人生の恩師達"にどのように恩返しをしていきたいですか?
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Wrote 2010.04.18 | 次のインタービュー >>