vol.102 米良 彰子
特定非営利活動法人オックスファム・ジャパン事務局長 URL:http://www.oxfam.jp/
1991年 株式会社デサント入社
海外営業部にて企画・営業に携わる。
1995年から神戸のFMわいわいでDJ・プロデューサーとして活動。
2002年 株式会社デサント退社
2003年~2004年 カンボジアにてセサミ・ストリート、公共広告の制作に携わる。
2005年 Brandeis University にてSustainable International Development
(開発学)で修士号取得。後、コミュニケーション・オフィサーとして
オックスファム・ジャパンに入職。
2008年 事務局長に就任。
こんにちは!テトル(
インターン)熊坂 惟です!!
今号お送り
いたしますのは前号に引き続き、特定非営利活
動法人オックスファム・ジャパン事務局長・米
良 彰子さんへのインタビュー(最終号)です
。
最終号となる今号では、米良さんの人生
におけるターニングポイント、将来の夢をお話
しいただき、最後に誰でも参加できる活動を教
えていただきます。
それではお楽しみくだ
さい!
一般企業で働かれてい たそうですが、一番のターニングポイントは何 だったんですか?
もともと国際協力
への興味は持っていました。ただ、学生の時は
、やりたいという気持ちだけで、何ができるわ
けでもありませんよね。それを強く感じていた
んです。
もともと何かを企画することが好
きだったので、企業に入ってからも営業や企画
の仕事をしていました。
この業界に入りま
したが、企業で培った同じスキルをここでも使
えるということを本当に実感していますね。
ターニングポイントは、やはり企業時代に
自分が動かしていた事業が区切りを迎えたとい
うことです。
「仕事は面白い」「いろいろ
なところに行かせてもらえる」。面白いと思っ
ていたからこそ辞めるタイミングはとても難し
かったですね。
専門分野も学んだとか ?
社会人としてのキ
ャリアはできましたが、開発という分野でのキ
ャリアは全くありませんでした。
なので、
開発という分野で皆さんと一緒に仕事をしてい
く自信もありませんでした。とりあえずという
言い方は変ですが、まずは理論的に学び、いろ
んな方にそれをご説明できるようになろうとい
う目的で大学院に行きました。
正直に言っ
て勉強が好きでもない私ですが、目的がはっき
りしていたので。
アメリカの大学院は2年間
ですが、後半はフィールドワークが多いんです
。その時にカンボジアに渡って現場も経験しま
した。
専門的には開発学を?
そうです。開発経
済、実際のプロジェクトのプランニング、モニ
タリングといったかなり現場に近い内容でした
。
グループワークが非常に多いのですが、
いろいろな国から学生が集まっている中でのそ
れはまさに開発の現場でしたね。
所詮1人で
仕事はできないんですよね。いろんな意見を持
っている人を調整して決まった締め切り中に答
えも結果も出さなくてはいけない。それはまさ
に現場と一緒だなあと感じました。国が違えば
納期に対する考え方も全然違いますしね。笑
カンボジアではどうい った活動を?
教育に興味があっ
たので、カンボジアの教育テレビ番組のコンテ
ンツとして「セサミストリート」のカンボジア
版を制作していました。
すべて現地のスタ
ッフで。制作だけではなく、放映するテレビ局
を探したり、スポンサーを探すということも行
いました。
印象的だったのが、日本で言え
ばテレビ番組は30分、1時間できっちり終わりま
すが、カンボジアでは5分オーバーしてもおかま
いなしなんですよね。笑
自分が今まで当た
り前だと思っていたことが全然当たり前じゃな
かったり、とにかく気づかされることが多かっ
たです。だからこそ面白いと思うのですが。
米良さんのモチベーシ ョンの根源とは?
何かが変わってい
く瞬間が見えることですね。
小さなことで
言えば、講演会に来てくださった方が、最初は
あまり興味なさそうに座っていたかもしれませ
ん。でも、その人が帰る時に一言声をかけてく
れたとしたら、それはミクロなことかもしれま
せんがうれしいですよね。
もしかしたら、
その後家に帰って講演会のことを振り返って何
か考えるきっかけになってくれるかもしれませ
んし。
今はオバマさんの影響で「CHAN
GE」という言葉がだいぶ浸透していますが、
私たちの方が最初に「FOR CHANGE」
を掲げていました。笑
1人じゃ何もできない
。でも、1人でも働きかけることはできます。
人が集まればそれだけその働きかけも強く
なります。
夢
一人でも多くの人
がチェンジメーカーになれるということを信じ
て欲しいんです。
決してすごいことをしよ
うと思わなくてもいいと思います。無理のない
範囲でできることからで。
話は少し違いま
すが、うちの事務所にも学生でたまに就職を希
望する方がいらっしゃいます。私はいつも「焦
ることはないよ」と言っています。なにもNP
ONGOに入ることしか社会貢献の手段がない
わけではありませんよね。
企業にいながら
でもできることはたくさんありますし。
あなたにできること
一例としては、キ
ャンペーンに参加する、いろんな人に広めても
らう、署名に参加するといったこと。
他に
はオックスファム独自の取り組みとして、「ア
ンラップト」という新しいギフトサービスのシ
ステムもあります。途上国の誰かに、例えばヤ
ギがプレゼントされ、友だちには「そのヤギが
現地ではこのように役に立ちます」という、お
礼カードが届く仕組みです。
国際協力を友
人にプレゼントするわけですね。
写真展リ
レーで、世界の現状を周りの人たちに知っても
らうこともできます。この取り組みは、九州か
らスタートして東京まで来ました。気軽に自分
で企画ができるイベントで、自由にパネルを使
っていただけます。写真はほとんどがプロの撮
った写真です。
ジャーナリストが撮ったも
のでも、メディアに採用されるのは1、2枚で
す。それ以外でもクオリティが高いものを展示
させていただいています。
今年で3回目に
なる「トレイルウォーク」というイベントもチ
ームの結束が高まっておもしろいですよ。前回
は800名近くの方にご参加いただきました。
山歩きが好き、達成感を味わえる、趣旨が良い
などなどうれしいご意見を頂いております。
寄付というと、大金を出さなくてはと思わ
れるかもしれませんが、一日100円の寄付だけで
まったく違います。もっと寄付を気軽なものに
考えてくださっていいと思います。
座右の銘
もちろん「FOR CHANGE」です!笑
社会の中での役割
チェンジを促すサ ポート役だと思います。あくまでも現地との橋 渡し役です。主役の人は、現地の人であり、ア クションをする日本の人たちです。それをサポ ートするのが私で、私たちです。その方法はイ ベントの企画かもしれませんし、アイディア出 しかもしれません。
納得いかないこと
これだけ貧困とい
う言葉が、たくさんの人の目に触れる機会があ
るにもかかわらず、まだまだなくならないとい
うことです。
国内、国外含めてですね。何
をしなくてはいけないというのは、みんなが分
かっていると思いますが、その一歩を踏み出す
かどうかというところに来ています。「何か思
い立ったなら、まずやろうよ」ということを言
いたいですね。
自分で動かなければ何もで
きない、始まらないということですよね。私た
ちもそういった気持を抱いたみなさんが動きや
すい場をいかに作るかが問われていると思って
います。
●企業で培った同じスキルは国際協力の世界でも使える
●私たちの方がオバマより先に「CHANGE」を掲げていた
●自分で動かなければ何もできない、始まらない
今号で、特定非営利活動法人オックスファム・ジャパン事務局長・米良 彰子さんへのインタビューは以上になります。最後までお読みいただきありがとうございます。本インタビューは三軒茶屋のカフェで行われたオックスファム・ジャパンの講演会後に行いました。誰にでもわかりやすく活動を語るということは当たり前のようで忘れがちなとても大事なことなのだと改めて気づきました。次回もお楽しみに!!
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Wrote 2009.02.16 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>