vol.140 大谷賢二

カンボジア地雷撤去キャンペーン/代表  URL:http://cmc-net.jp/

1951年、福岡県福岡市生まれ。福岡県立福岡高校、九州大学法学部卒業。在学中より日中友好運動に取り組み、日中国交回復、平和友好条約締結の運動に参加。以降、日本初のパラグライダーのインストラクターとしてアジア大会、日本選手権などの運営、青年会議所メンバーとして「アジア太平洋子供会議イン福岡」の第1回目からの企画に参加。これらを通してアジア各国との交流を進めてきた。この約30年の間にヨーロッパ、アジア、アフリカ、南北アメリカなど 70数カ国を訪問。現在、NGOカンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC)代表として、世界の地雷廃絶運動を推進。写真展や後援会・チャリティー活動などを行ってカンボジア現地の地雷撤去活動や地雷被害者救援活動、最近は特に地雷撤去後の教育支援としての学校建設や農業支援などにも取り組んでいる。

こんにちは、ふじさわです。 今、世界中に約7000万個の地雷が埋められており、国際赤十字(ICRC)の調べで、毎日約70人、つまり20分間に1人がその地雷によって無残に殺されたり手足を吹き飛ばされています。その「地雷」に関して働きかけているカンボジア地雷撤去キャンペーンの大谷さんにお話を伺いました。

地雷は命を奪うことを目的にしていない

私自身、学生時代から現在にかけての約30年間の旅のなかでカンボジアを訪れた際、足がない、手がない、目が見えないという、人々とたくさん出会ってました。 そのケガの原因が戦争によるものだとは思っていたのですが、その多くが地雷による犠牲者であることを知らされました。 地雷は命を奪うことを目的にしていません。 手や足、目などを奪うことを狙う。ほって置くと出血多量で命がなくなるし、足が腐ったり、感染症にかかったりして死ぬわけです。 地雷は、殺すことよりも怪我をさせることを目的に開発された兵器です。その理由は被害に遭ったとき、周りの目撃者に精神的打撃や恐怖心を起こさせるため、そして同時に救護するために負傷兵を後方に運ぶのに多くの兵力がさかれ、その後の治療やリハビリに多大の費用を要し、敵に経済的負担を負わせるためにあるのです。(悪魔の兵器「地雷」からの引用)

国内外の活動

カンボジアでは、地雷撤去支援、被害者の病院支援のほか、地雷原の教育支援(学校建設・運営)、農業支援、地雷被害者の精神的ケアおよび就業支援を目的としたラジオ番組の制作・放送などを行なっております。 日本国内では講演会、学校での授業(小学校~大学までの総合学習・平和教育・国際理解等の教授)、展示会、イベント出展、チャリティイベント(コンサート・チャリティ野球 他)、スタディツアーの募集などを行なっています。

飲み会の席で、地雷問題について考えてきたことを伝え、共鳴してくれる人を増やした

活動を始めたのは、今から約11年前のことです。 私はかつて会社を経営していました。広告イベント業や印刷業などを20代からやってました。 広告イベント業を通じて、著名人にお会いする機会が多かったのですが、例えば講演会で1時間半とか2時間とか話してもらうと、人によってギャランティが 100万、200万と必要です。仕事のときは、もちろんギャラを払って来てもらうわけですが、イベント終了後の飲み会の席で、私が地雷問題について考え、運動を起こしたことなどを伝えると、関心を示したり、共鳴してくださる人も出てきました。

団体の知名度をあげる

1998年にCMCを立ち上げましたが、翌年には、最初のチャリティーコンサートをやりました。仕事上で知り合ったピーコさんや、福岡正行さんは、わざわざ博多まで足を運んでくれた上にほとんどノーギャラで出演してくれたんです。立ち上げたばかりで知名度が無いわけですから、その存在をアピールする必要があるわけですよね。また、コンサートを告知するためには、新聞やテレビなどマスコミに取り上げてもらうことは必要ですし、そのためにも名前が知れている人がいると有利です。

分かりやすいスローガンを使ってアピールする

PR方法で何かこつはありますか?

現在では、北海道から沖縄まで全国に支援者がいらっしゃいますが、その要因のひとつは、もちろん真面目にやってきたというのは一番ですけど、それと同時に"わかりやすさ"だと思います。 まず、組織名の「カンボジア地雷撤去キャンペーン」。名前自体が活動内容を表しています。また、「100円玉1枚で1平方メートルの地雷原をきれいにできる」とか、「6000円で地雷被害で苦しんでいる子どもに義足をつくってあげることができる」というように分かり易いスローガンを使っています。

地雷の問題が解決すれば、それでいいとは思っていません。

大谷さんの描く、大きな夢はなんですか?どんな世界になってほしいですか?

一部の国のエゴによる戦争や紛争がなくなる世界ですね。例えば地雷の問題もその一つに過ぎない。私は地雷の問題が解決すれば、それでいいとは思っていません。 ただ私みたいに小さな一個人ではあらゆる問題に取り組むことはできません。自分にできることから始めよう、自分にアピールできることから、はじめようと。それが地雷問題でした。 例えば、あなたが外を歩いている時、そこがカンボジアだとしたら。 地雷は、1度埋めたらどこに埋まっているかわからないので、地雷を踏むかもしれないですよね。たまたま日本に生まれて日本に住んでいるけれど、もしあなたがカンボジアに生まれていて、地雷を踏んだとしたら、一瞬にしてあなたの両足は吹き飛ばされる。しかもぼろぼろの形で。肉は飛び散り、骨は砕けて。血もドクドクと出る。そして誰も助けてくれなければ、苦しみながら死ぬしかない。誰かがいれば、救ってくれるかもしれないけど、もう奪われた両足は戻らない。単に手足を奪うだけではなくて、人間そのものの夢や希望、そして生きる力も奪い去るのが地雷なんです。その「悪魔の兵器」を無くしていくのに、100円玉1 枚が役に立つ。または6000円で被害に苦しんでる人に義足を作ってあげることができる。

NGO に就職するという考えは少し違うと感じています。

一般企業で働いている人も貢献活動はできるのでしょうか?

もちろん、出来ることはたくさんありますよ。 地球人として考え、厳しい状況で生きていくしかない人のことを想うことが一番大事です。外で活動することだけが貢献じゃない。 私は、本業の仕事をやりながらも様々な団体、組織に所属していましたし、現在のCMCメンバーのほとんどが、職を持って働いているか、学生か主婦などです。 NGO に就職するという考えは少し違うと感じています。 自分で働いて得た資金をNGOに持って来いっての!それが運動です。 私は自分の金をどんどん活動に突っ込んできました。誰からももらってない、1人で立ち上げたんです。どこにいても、どんな仕事をしていても、人の役に立つことをやる気概がないとだめですよ。私は、そう思います。

Word of power

●足がない、手がない、目が見えないという、人々とたくさん出会ってきました
●人間そのものの夢や希望、そして生きる力も奪い去るのが地雷
●どこにいても、どんな仕事をしていても、人の役に立つことをやる気概がないとだめ

カンボジア地雷撤去キャンペーン/代表、大谷賢二氏のインタビューは以上になります。

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