vol.155

「エクセレントNPO」とは何か?

政策評価などの活動を行う言論NPOでは、今春ブックレット「エクセレントとは何か」を出版しました。1995年の阪神・淡路大震災を契機にして、その重要性が認識されるようになった非営利活動。その後1998年にNPO法が制定され、それから10年を経たNPOの課題などを、実際に現場で活動する人たちが討議するとともに、インタビューを掲載。現在の問題点、課題などがわかりやすくまとめられています。

言論NPOでは、どうしたら「強い市民社会」に向かう「良循環」をこの国で生み出せるのか―そのような問題意識から、日本の非営利組織がその可能性を追求できるような、確かな変化をどうしても作り出したいとの想いがあったとのこと。

そのような中から出た結論は、非営利の世界に競争を起こすこと。ここで言われている競争は、営利や事業規模を競うのではなく、社会の課題解決を競うというコンセプト。そうした競争が始まるためには、非営利組織の全体を保護するようなこれまでの発想をがらりと変えて、強い市民社会に向かって多くの非営利組織が競い合うような循環が始まる必要があるとの認識でした。

言論NPOの提案は、「エクセレントNPO」を軸とした強い市民社会に向けた変化を促す仕組み作りなのである。そのためにも望ましいモデルとなるべきNPOの姿をしっかりと打ち立てることが必要性です。

本は、そうしたことを背景にNPO、あるいはNGOの第一線で活動する人たち、学者などを中心に組織された「非営利組織評価基準検討委員会」のメンバーによる討議の様子と、渡邊奈々氏 らのインタビューで構成されています。

「エクセレントNPO」とは一体、どのようなものなのか、さらに「強い市民社会」のための良循環をどのように実現するのかを、その作業と同時に行われた討議や、この評価作業に携わった多くの人の発言を通じて明らかにしています。

鳩山政権が発足して「新しい公共」という概念がクローズアップされるなかで、政府や行政に期待するだけではなく、市民の側から自発的に社会に参加していく行動を促していくなかで、これからのNPOに求められる役割が何なのか?この本は、このことがわかりやすく理解できる一冊です。

Word of power

強い市民社会への「良循環」をつくり出す

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