vol.006

住友化学の「オリセットネットの取り組み」


住友化学では09年夏、ナイジェリアに生産施設を新設し、オリセット®ネットの現地生産を西アフリカにまで拡大する計画をロンドンで発表しました。
新工場は5,000もの現地雇用を創出するほか、地域における蚊帳の入手が容易にすることで、5年間に渡って40万人の命をマラリアから救うことができると期待されています。


マラリアの感染防止が目的


プラスチックにピレスロイドという防虫剤を練りこみ、薬剤を徐々に表面に染み出させる技術「コントロール・リリース」。もともとは工場の虫除けの網戸として使われていた技術で、これをマラリアに苦しむアフリカの人々のために役立てられないかと考え、研究開発を積み重ねた結果生み出された蚊帳がオリセットネット。
その高い性能は評価され、世界保健機関(WHO)からも使用を推奨されているほか、現在、国連児童基金(UNICEF)などの国際機関を通じて、50以上の国々に供給されています。また、WHOなどが中心となり「2010年までにマラリアによる死亡率を50%削減する」を目標に展開している「ロール・バック・マラリアキャンペーン」にも協力しています。

住友の理念「自利利他公私一如」


昨年11月に開催された 特定非営利活動法人LIVING IN PEACEによるセミナーでは、現地でオリセットネットの事業に携わる水野氏が講演しました。
印象に残った点をいくつかピックアップすると、事業のあり方としては、「事業は自らの利益をもたらすと同時に、社会に対して利益をもたらす必要がある」ことで、これは住友の理念で言うと、「自利利他公私一如」に当たるとのこと。
現地での活動では、従業員の啓蒙、現地での供給システムの確立に腐心すること、
事業を通して感じる日本の官庁の問題点については、事業には、「顧客」「自社」「競合」があるが、官庁には、「競合」の捉え方がそもそもなく、官僚個人は立派だが、集団としては問題点が多いとの指摘がありました。
海外現地生産での重要なポイントとしては3点を挙げ、パートナー選び▽ビジネスセンス▽トップの覚悟―でした。 「オリセットネット」の取り組みは、まだまだ模索の部分もあり、今後の課題としてつなげなければいけない部分もあるとの話も印象的でした。

【参考サイト】 住友化学のオリセットネット


Word of power

自利利他公私一如

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