vol.098 上野友紀子

株式会社フルハシ環境総合研究所 エコモチ事務局長  URL:http://www.ecomoti.jp/

2001年4月〜
インターネット・ビジネス・ジャパン株式会社
事業内容:WEBサイト制作、システム開発および管理・運用
IT技術者の育成およびITに関する企業教育全般
IT技術者の人材派遣および経営戦略における人材採用コンサルティング
資本金:1億円  売上高:12億円(2006年度)  従業員数:65名
担当業務:WEBディレクター、インストラクター2004年5月〜現職

最近の活動実績・著書等
2007年1月より、企業人のエコ・モチベーションアッププロジェクト「エコモチ」コンソーシアムを立ち上げる。月1回の研究会活動を中心に企業共通エコポイントシステムについて検討。コンソーシアムへは計35社約60名が参加。「エコモチ」の事業化を2007年12月より開始。エコモチWebシステムを 2008年4月より本稼動させる。

こんにちは! テトルの本村拓人です!! テストランニングを無事に終え、これまで考えてきた仕組みに確信を持った上野さん。しかし、エコモチはいまやっとスタート地点に立ったばかり。
これから先も、さまざまな困難が立ちはだかりそうな予感です。 しかし、どのような壁がそびえ立とうとも、ときには正攻法で、ときには遠回りをしながら、上野さんはなんとかそれら乗り越えそうな予感を漂わせる人物です。 今号は、そんな上野さんのこれまでの経歴をクローズアップします。京都大学の農学部からITベンチャー企業へ移るなど、ちょっと意表を突いたそのキャリアはどのようにして形成されていったのでしょうか。
筋金入りの天の邪鬼ぶりを発揮する上野さんのストーリーをどうぞ。

IT企業は1年で退職。燃え尽きたんです(笑)

上野さんは、京都大学の農学部を卒業されているんですよね。
環境への意識はその頃から高かったということなのでしょうか?

環境問題について勉強はしましたし、農学部の森林科学学科だったので、木材や森林には関心がありました。
でも、それほど環境意識が高いほうではなかったと思います。

プロフィールでは、卒業後にIT企業へ就職されていますものね。

そうなんですよ。本当は大学院に受かっていて、そちらへ行く予定だったんです。木材の研究所に入るはずだったのですが、自分のやりたいことではないような気がしてきたんです。 ちょうどその頃ってインターネットが一般的なレベルにまで普及しはじめた時期だったんですね。
私は個人でホームページを開設していたのですが、そちらが楽しくなってきたので、ウェブの知識を活かした仕事ができないか、と思いはじめていたんですね。

なるほど。それでIT方面の会社へ向かったんですね。

入社した会社は、インターネット・ビジネス・ジャパンという会社です。
ウェブの制作部署のほかに、ウェブの技術者を育てるスクールの運営、そしてスクール卒業生を人材として派遣する派遣業も手がけている会社でした。スクールの講師は、制作に携わるプロが兼任していました。私もウェブ制作と講師をかけもったりして。

うまいビジネスの仕組みですね。無駄がありません。

スクールの生徒さんも現場で働く人の声が聞けるのはよい機会だったみたいで。
教室の中はいつもとても生き生きとしていたんですよ。

黎明期ではないかもしれませんが、ITがこれから伸びていく時期だったのでしょうから、仕事は楽しかったんじゃないですか?

楽しかったですね。いろいろなことが吸収できましたし。
たとえば、HTMLについて学ぶことはもちろん、プログラムやサーバー管理なども理解できるようになりました。
家の古いパソコンをサーバーにするとか、そんなことをよくやっていましたね。

サーバーの管理までですか? ちょっと知識がないのでわからないのですが、勉強すれば、誰にでも習得できるようなものなのでしょうか?

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誰でもというわけではないかもしれませんね。
私はどちらかといえば好奇心が旺盛なほうなので、一度関心を持つと、そのジャンルの本は相当読み込んで、本に書かれた内容を実際に試しながら研究するというようなことが苦でないのです。
毎日、終電で家に帰るかあるいは帰れないかという日々で、土日はスクールで講師。
ワーク・ライフ・バランスどころか、ワーク・ワーク・ワークな生活を送っていましたからね。だからこそわかるようになったのではないかと思います。

そこまでのめり込んだIT企業を辞めてしまったのはどうしてなんですか?

会社は1年で辞めました。
簡単に言うと、燃え尽きたんですね(笑)。

1年は早いですね。燃え尽きた、というより、爆発してしまったような感じですね。

長く続けられる業界ではないという感覚もありましたね。
とにかく、新しい技術がどんどん生まれてくるので、それを取り入れるためにどんどん勉強しなくてはなりませんでしたし、業務時間もエンドレスのような状態で。
さきほども言いましたが、とにかく仕事漬けになってしまうので、長く働くことはできないだろうと思ったんですよ。

苦手なもの、無理そうなものばかりを選択してしまう

そしてフルハシ環境総合研究所へ行くわけですか?

IT企業を辞めてから、少しブランクがあります。
その間、どうしようかなと考えながら、アルバイトをしていました。私はいろいろ人生の選択をするときに、自分にはないものを求めるくせがあるんですね。
次の仕事を検討しながら自分のことを見つめたときに、営業が苦手だな、と感じたのです。
それで営業になろうと考えたんですね(笑)。 思えば、学生の頃、文系か理系かを選択しなければならなかったとき、理系が苦手だなと思ったので理系に進学。
理系の中では、生物と物理のうち、より苦手とする物理を選択しました。そういう天の邪鬼な性格なんですね(笑)

やっかいな性格ですね(笑)

営業ってしゃべりがうまくないとできない印象があるじゃないですか。もう絶対に無理という感じに思っていましたね。
私はフルハシ環境総合研究所へ面接にいったわけではなく、親会社のフルハシ工業に入社しました。木材のリサイクル事業などを行う会社で、大学で学んだことが活かせるだろうと思いまして。

その時点で、フルハシ環境総合研究所はすでに立ち上がっていたのですか?

立ち上がっていました。
で、ちょうど東京への進出を考えていて、東京の事業所の人材を探しているところだったんですね。それで私に声がかかったというわけです。

IT企業自体に比べて長く腰を据えていらっしゃいますが、燃え尽きる予感などはありませんか?

ないですね。環境問題をテーマにしたビジネスには、まだまだ将来性を感じますし、そもそも社内の雰囲気がとてもいいということもあると思います。
環境に対して意識の高い人が多いので、心地良いですね。

エコモチの事務局長をやることは、社長からの指令で決定したのですか?

そうですね。社長からはエコモチのイメージを伝えていただき、それをどうすれば実現できるか考えて形にしていったという感じですね。

なるほど。社長の概念を形にするのが上野さんの役目だと。

IT業界にいた知識をベースに、たとえばクリック募金のように気軽にシードが貯まるような仕組みはどうですか?
といった提案をしつつ、それが実現するよう動く感じでしょうか。

たくさんの人の意見に、励まされることもたくさんあった

エコモチの活動には、たくさんの企業様にご参加いただいていますよね。
こういった仕組みは、どのようにして作られたのでしょうか?

これは、インフラのようなものをイメージしています。
どこの会社でもエコモチをやっているようなイメージを持つわけです。さらにエコモチに参加されている方同士の交流がその中で生まれればいいなという、そのようなイメージをまずは大切にしました。
あとはコンソーシアムを開催して、集まっていただいたと。

これまでお付き合いのあった企業様などに声をかけていったわけですか?

そうですね。企業の方だけでなく、NGOの方にもご参加いただきました。
さまざまな分野から多彩な人がいらしたのですが、場の雰囲気はとてもよかったですね。

何かが起こりそうな予感に満ちていそうですね。

最初は本当に不安ばかりだったんですけどね。
でも、さまざまな方にアイデアを出していただくなかでは、がんばらないと、という感じでこちらが励まされることもよくありました。
職種はばらばらでも、同じ方向を向いて話し合える場というのはすごくいいものだな、と思いましたね。

みなさんがエコモチに賛同した理由は、どのようなところにあったのでしょうね。

新しかったというのはあると思います。
これまでにない商材を取り扱っていたというか。

それにしても、サーバーをいじっていた人が、少し経てばエコモチを運営しているのですから、不思議なものですね。

好奇心だけは旺盛ですから、それをアンテナにしていたら、ここにたどり着いたということでしょうか。
私、勉強は本当に好きなんですよ。ウェブのことでもなんでも、かたっぱしから本を読んじゃうんです。小さなベンチャーを運営するなら、そのための本を読むし、エコモチをやるなら必要な本を読みまくる。

なるほど。学習意欲の高い上野さんですが、とっておきの勉強法はありますか?

うーん、やっぱり本を読むことですね。
私はだいたい1時間で1冊くらいは読みますね。自分に必要なところだけを、パッパッと頭に入れていくイメージで本を読んでいます。

Word of power

●ワーク・ワーク・ワークな毎日を送っていました
●環境に対して意識の高い人が多い職場は気持ちがいい
●好奇心だけは旺盛ですから

以上でエコモチ上野氏のインタビューは終了になります。

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