vol.037 大黒栄二 / Ooguro Eiji

日本環境教育フォーラム事務局長  URL:http://www.jeef.or.jp/index.html/

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こんにちは!! テトルの本村拓人です! ! 今号も引き続き社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF)事務局長の大黒栄二氏のインタビューをお送りいたします。 全ての企業は本来企業活動をする上で堅実な経営理念をもって活動する。また、その理念が社員や当該企業のステークホルダーとしっかりと共有・浸透されているかが非常に重要になってくる。その点、企業の想いを正直に伝える手段として企業CSRを実行することは自然な流れであるのだが、いかんせん、表層的なCSRや社会貢献活動は生活者サイドには楽々と見抜かれてしまうのが今日である。 今企業に求められること。それは、企業がこれまでに築ずいてきた理念を根本から見つめなおし、誰の為の企業活動だったのか?という客観的な視点で再度事業や営業活動を見つめなおす事である。企業CSRも社会貢献活動も実はその企業理念という原点に立ち返ることでより生活者や社会が望むものに近づくはずだ。 企業が更なる発展を求める上で、財務部や経営企画部が今後さらに力を持ってくることは間違いない。そんな中、CSO(Chief Social Officer)からなるCSR部が企業価値を高め、生活者と企業を本質的につなぐといった目的の上でも欠かせない重要な事業部と成長するはずだ。

大黒さん自身のことについてお聞きします。元々ビジネス畑で活動されていて、大黒さんに色々な話を聞いていく中で経営者的な視点があると僕は感じるんですね。そこで、今NPO、NGOで足りていない、マクロ的な課題ってなんなんですかって言われると大黒さんの視点からはどういうところだと思われますか。

まさに今の話の通りだと思う。だから自分達がやりたいことだけやればいい、これは世の中のためになるんだからやりたいことをやればいいってだけじゃ足りない。多分、持続可能ってそういうことだと思うんです。じゃあどうしたらいいかというと、たくさん同志を集めて会費を集めるとかもいい方法だし、色々な企業と、行政と連携して範囲を広げてやっていくのも一つの方法。

自分達の殻に閉じこもって、これはとってもいいことなんだからお金を出せって言ってもだめ。少しはお金が出るかもしれないけど、長く続けるにはこんなことをやったんだという実績、評価もいるし、こんなお金の使い方をしたんだというのもちゃんと明らかにしなければいけない。

それをもうちょっとミクロな視点に落としたときにJEEFの課題って今何か明確にあげられることってあります?例えば僕が課題だと思うのは、大黒さんがいなくなったときにJEEFはどうなるんだろうなと思って。

何だろうね。課題っていったらいっぱいあるけども、やっぱりやりがいとか、自分の仕事って何だろうっていったときのフォローは課題だろうと思う。永遠の課題だろうね。それはビジネスセクターでも一緒だけれども。

僕がいなくなったらについては、もっとよくなる可能性もある。そういう団体だと思うんですよね。たまたま僕が7年前に来てこういう形になったけれども、人が変わったらもっと違う形になって、もっと発展する可能性もある。これは本当にそう思う。

今やりがいのお話がでたんですけれども、ちなみに大黒さんのやりがいっていうのはどういうところにあるんですか。

いいかっこになっちゃうから言いたくない。やりがいなんてそんなものあるかよって、普段は言ってるんだけれども。(笑)

例えば下の部員の人たちがイキイキと仕事をしている姿を見ると、経営者としてはそれはやりがいになるんじゃないですか?

自分は経営者じゃないけれども、それはそうだよね。社団法人の経営者って誰なの?構造上は正会員だけれども、実際は正会員が経営に責任をもつわけじゃないからね。誰が責任を負ってるのと言われればそれは経営者かもしれない。ただ形の上では自分は責任を持っていない。

じゃあ明確なことを話したときに誰がこの組織の経営者なんですか?

それは明確なことをいうと理事長だよね。対外的には理事長がその役目を担います。

なるほど、話は変わりますが、大黒さん自身もがJEEFが主催しているワークショップなどの現場にはいかれるんですか?

ほとんど行かないですね。JEEFで働いている人たちも基本的には行かないですね。行くときもあるけど、基本的にはフィールドには出ない。何でかというとフィールドに出る人たちは、周りの正会員だとか、そういうネットワークの人がいて、基本的にはその人たちにやってもらうことで、より役割分担ができますからね。 僕らがやれないわけではないけれども、僕らがそれをやったんじゃ社団法人の意味がなくなってしまう。僕らは彼らのやってることをサポートするんだとか、みんなが長続きするためによりよい環境を整えているんだっていう目的で成り立っていて、表に出てしまえばそれに反することになる。

じゃあ大黒さんたちがプロジェクトだとかワークショップにでるっていうことは、例えるなら社長が営業にいくようなものなんですか?

社長じゃなくて総務部が営業にいっているみたいなもんですね。例えば理事長がみんなと一緒に野鳥観察にいって、調査もやってっているような団体じゃだめなんですよ。一般的にそれは別に悪いことではないけれども、僕らのやり方はそうじゃないっていう話。そしてそれはみんなの利益にも一致するですよね。全国各地で環境の最前線で何かやってる人たちが、それこそ専門性をもってやっているわけだから、そういう人たちに仕事をやってもらう。

環境というテーマに取り組む上で、現場に行かれないということは、目に見える効果だとかがすごい少ないのかなと個人的に感じていて、例えばそういう中でモチベーションを保つことって難しいんじゃないかと思うんです。そういったところはどうお考えですか?

それはそういうデメリットもあるでしょう。あるだろうからたまに見には行くんですよ。ただ、それは視察というよりは見に行って、現場の雰囲気を感じとるということ。でもそこに意味はあまりないですよね。JEEFにも過去にJICAでマレーシアに行っていたとか、野鳥観察の会に入っていたような人もいるけど、じゃあ彼らが今フィールドにでているかと言われたら出ていない。そのときの経験はいきているけど。だからそれはやる人が専門的にやっている。現場の人たちはそういうプロなんだよ。だからそういうプロはたてる。この人たちがやりやすいようにするのが仕事だって割り切っちゃえば、その人たちの意見も自分達なりに解釈してやっていく。何も仕事は自然環境関係ばっかりじゃないからね。

あとはもう少し広い視点でみようっていうところはある。地球温暖化って本当にどんな風に進んでいるのかとか。例えば今度はツバルに行く人もいるんだけれども、そういうところで現場を見て、何でツバルだけ島が沈んじゃうんだと。ということをやっぱり色々と考えて、その考えたことを企業と話し合って、じゃあツバルを援助するプロジェクトをやりませんかとかさ。ツバル友の会みたいのをつくって日本がサポートできることはないだろうかとかね。

他に海外事業とか最近取り組まれているんですか?

今は企業とタイアップして世界中の若者を異文化交流させながら、彼らがそれぞれの国で、環境のリーダーになれるように育成するという壮大なプロジェクトを10年間やろうという話がある。あれは事業的にもJEEFにとって相当大きな柱になると思う。あとは今は東南アジア、中国、インドで重点をおいて事業をやっていこうとしている。

そうなってくるとやっぱり行政との関わりももっと増えてくるんですか?

行政の関わりって難しいんですよ。何が難しいのかというと、行政ってこの一二年で極端なほど透明性が求められるようになった。随意契約は基本的にNO。そうすると競争入札になる。それで競争入札をやるときにJEEFは負けるんですよ。それで入札したところはろくな仕事をしない。

なんとかコンサルとかさ、なんとか旅行会社みたいなところがとって、仕様書通りのことはやるんだけれども、その行間がわかってない。そのしわ寄せが実はうちに来たりする。だから結構難しいんですよね。日中韓で事業をやっているっていっても、今年は日中韓の仕事が競争入札で負けちゃったんだ。

JEEF側から行政に求めることとしてはもっと本質的なことを見て欲しいっていうことなんですかね?

それはあるんだけれども、行政側の立場に立ったらJEEFだけ優遇は出来ない。彼らはそれこそ透明性を重視していて自分達の首をしめるようなことは絶対にしないから。やっぱりこの仕事はJEEFじゃなきゃとか言ったらその理由付けはえらいことになるよね。

JEEFのミッションと、もし目標として何か数値的なもの、例えば何年までにJEEFをこうしたいとかがあればお聞きしたいと思います。

ミッションは環境教育に尽きるけど、正直言ってあんまり考えてない。一年一年どうしたらいいかということだよね。新しい事業をやっていき、事業を切り捨てていき、それでみなさんの対応をよくして、そんなことばっかりだから、上手にいえない。

Word of power

●"やりたいことをやればいいってだけじゃ足りない。
多分、持続可能ってそういうことだと思うんです"
●みんなが長続きするためによりよい環境を整えているんだっていう目的で成り立っている
●新しい事業をやっていき、事業を切り捨てていき、それでみなさんの対応をよくしていく

大黒氏のインタビューは以上になります。

次号からは都内でシェアハウス事業を展開する(株)BeGoodJapanの設立者伊藤氏、田中氏のインタビューをお送りいたします。みなさま、お見逃しなく!!

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