vol.054 中塚 克敏 / Nakatsuka Katsunori
エイトレント株式会社代表取締役社長 URL:http://www.eightrent.co.jp/
1960年
大阪府生まれ。高校卒業後、米国留学。 アメリカ・ネブラスカ州オマハ市の私立クレイトン大学ビジネス学部マーケティング学科卒業。帰国後、大手ゼネコンに入社。テナント企画や企業誘致に手腕を発揮。 エイトレントに入社後には、第一線でセールスに携り、東京営業所の立上げや東京での地盤作りに尽力。
2006年
代表取締役に就任し、現在に至る。
2007年7月
総合レンタル業15社に呼びかけ設立した「什器・備品レンタル協会」の初代理事長も務める。
こんにちは! テトルの本村拓人です!! 今号から4回にわたって、 株式会社エイトレント代表取締役社長の中塚克敏さんにご登場いただきます。野球場やサッカースタジアムで使われている飲み物の容器。環境問題の観点から、ここに「リユースカップ」という形を持ち込み新たなビジネスを生み出そうとしています。「環境が自社のテーマ」と言い切る中塚氏。今回から4回にわたり、中塚氏抱えるリアルに迫ります。 第1回目は、リユースカッププロジェクトに関するお話です!
誰もが好きな野球・サッカーで始めるリユースカップ
リユースプロジェクトについてお聞かせください。
リユースの元祖はみなさんご存知ですか?造り酒屋さん向けの"樽"がはじめで、後に一升瓶そして瓶ビールです。そう言えば40代の人ならお酒屋さんやお米屋さんから配達して頂いていた『タケダのプラッシー』を覚えていますか?過去には立派にリユースが稼動発達していました。
ところが、マーケティングの波に"リユース"が押し退けられ利便性や包装・デザインを優先するあまり企業間競争は"環境を置き去りに"してきた。そして、ついには国から『容器リサイクル法』と言う重いコスト負担を強いられ、価格への転嫁を繰り返し行政主体の『偽りリサイクル』の構図が生まれた。
現状は大まかに言って年間約54万トンのペットボトルのうち24万トンは家庭からリサイクル目的で分別回収されていて、その24万トンの内、日本国内でリサイクルされているのが多く見積もっても3万トン。他は中国や他の国に資源として売却されていて日本で使用した資源なのに高価で海外に売却されてしまっているのが現状です。
残りの約30万トンは、ゴミとして焼却されたり埋められています。 我々レンタル業界の人間から見たらやっぱり一番環境にやさしいのはリユース=再利用=レンタルと考えています。 レンタルビジネスの物流パートナーでもある宮永兄弟社の宮永社長の本業は『全国瓶商組合連合会』の理事さんで所謂リユースの元祖。
『リユースカップ』に(洗浄&物流)企業として地元企業さんと先駆者的に努力されているます『生活協同組合』さんや『ハードオフ』さんの協賛でJリーグのアルビレックス新潟での現地実践レポートを見ていただければリスースカップをご理解いただけるのでないかと思います。<>ご参考までに社内レポート(PDF)をご覧ください。
さて、話を一般企業内のリユースを考えてみたいと思います。 お客様にお茶やジュースを出してくれる湯呑み茶碗や紙コップをリユースカップに変えたい。女性の方も洗うよりも積み重ねて回収してもらった方が楽だと思うんです。 きれいにしてくれて届けてくれるので、助かると思います。10個ワンセットにしてお届けしています。
コストについてお聞かせ下さい
今普通にやろうとしているのは、1個20円、そのうちレンタル料が20円になります。月締めですので、納品した時点で半分はいただく予定です。
1個使っても9個は90円もらうと。それで使ったらプラス10円もらう。これを僕は20円をカーボンオフセットで数値化して、企業に売れれば女性は楽になるし、企業はカーボンオフセットできるので、それを証明してあげたい。・・・とりあえずは、まずスポーツでやって、次は一般企業というマイルストーンをおいて居ます。
カップを使ったコマーシャルに ビジネスチャンスの可能性・・・
スタジアムでやるとプロモーションにもなりますね。そこでモデルを作って大衆化していき、後に企業に対して徐々にサービスを浸透させていく、その中でカーボンオフセットという概念も入れていく・・・
収益化に繋がるメカニズムについてもう少し教えて下さい?
先ほどいった20円というのが、高いか安いか妥当なのか、儲かるのか儲からないのかというところですね。非常に微妙なんですが、実は我々はその中の2円くらいしか利益を頂いておりません。あとは洗う人、物流の人たちの手間代になります。結局2円で何ができるかというところなので、そのエイトレントの大きな収益に貢献できるかというとちょっとまだ不透明な部分はあります。
ただ1ついえることは、一般企業は、カップがなくなる率を少なくしたいというニーズはあります。なくなるときは「ガバッ」となくなるのでしょうけど。
スポーツイベントって今でもそうなんですが、約4~5パーセント。100円ディポジットなんて持って帰ってもいいのです。一応ディポジットされているので、持って帰ったり、なくなったり、壊れたりするのが4-5パーセントあります。
それを試合数でかけると250%くらいになります。野球でいうと、各チームの主催ゲーム。自分の主催の球場でやるのが65~70試合。250%ということは5万個いるとなるとおおよそ2.5倍になります。これだけ放っておいてもいるということです。100円でディポジットしてもらっているのですが、原価が70円。持って帰ったり壊れたりすると30円の粗利が発生することも頭には入れてあります。ここで何とか会社の収益が確保できるのでは?という事も考えています。だから誰も損をしていない。これがミソですね。
それと未知数なのですが、競技場も一般企業もこのリユースカップでコマーシャルができる。コマーシャルフィーで実は大きな商売ができると想定しています。リユースカップを支援しているとなると生活者やマスに向けてコマーシャルできる。潜在的な顧客としては環境に配慮しているという会社にコマーシャルフィーを頂く事が考えられます。
それは先ほど言った100社よりも1000社のほうが、当然フィーを高くもらえる。スポーツイベントも同じで、ワンシーズン中、観客の目の前で2時間半から3時間もの間、企業ロゴや文字を「まざまざ」と見させられるチャンスがあるというベネフィットがあります。
また、オーロラビジョンでバーッと流すよりも、よっぽど記憶に残る広告が可能になります。単に環境運動だけではなくて、そこで得た収益を何らかの慈善団体に寄付するということも全体のスキームの中で考えています。
スポーツイベントで、観客、企業を巻き込んでリユースカップのビジネスを広げていこうとするエイトレントのプロジェクト。次回はリユースカッププロジェクトの原点になった、同社のレンタル事業に関して伺いました。 どうぞお楽しみに!!
●環境を置き去りにしてきた
●誰も損をしていない。これがミソですね。
今号の中塚氏のインタビュー(一号)は以上で終了です。
引き続き中塚氏のインタビューをお送りいたします!
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Wrote 2009.08.23 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>