vol.069 渋谷弘延 / Shibuya Hironobu
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン事務局長 URL:http://www.savechildren.or.jp/
国際連合児童基金(ユニセフ)東アジア太平洋地域事務所特別顧問、国連広報センター所長、国際連合児童基金(ユニセフ)事務局長上級顧問等、国連機関の様々な役職を歴任し、現職。
こんにちは!テトルの本村拓人です!! 第3回目となるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの皆さんへのインタビューをお送りいたします。 渋谷氏はNGO・NPOのプロ化といわれていますが、より戦略的に経営、運営をするうえで今後のNGO・NPOの運営方法についてお話してくださいました。
渋谷さんのビジョンを具体的に教えてください。
渋谷
具体的に、日本でNPO・NGOが育つには、企業が本格的に関わらない限り現状の状況は変わりません。今のNPO・NGOは、うちも含めて、国政活動や人道支援は基本的に公益資金に頼っています。結局、NPO・NGOが育ってきたのも、やはり公益資金ですから。
公益資金は使途に色々と問題困難な条件があるし、管理費も出ない。この運営状況は日本だけです。そんな国はほかにない。日本では昔、NPO・NGOはお金をもらってはいけないという、変な価値観があった。今でも根強くある。
ではどうやって組織が育つのでしょう? どこから給料が出るのでしょう?もらったお金は、事業のために使うのであって、うちの資金にはならないですから。それをやるのに管理費が出ないから、うちが出さなくちゃいけない。だから、一般の方々、企業の方々からの支援がない限り成り立たない。三角型の組織にしなくてはならない。それがわれわれの一番大きな課題です。
企業は社会貢献のパンフレットだけはすばらしい!あれにかかる費用をうちにまわしてくれればなあ...とも思いますが...
うちで働いているスタッフのバックグラウンドを知れば、驚きますよ!NGO=素人集団と思い込んでまれているから。国連機関にいたとか、ダブルスクールとかにいたマスターのような人材がほとんどで、それを貧乏性で安い給料を我慢して来ているのですから―そういうことを世間の人ほとんど知らないのが現状です。
渋谷さん、実にユニークですね。この業界の方々はもっと堅いイメージがありましたが・・・実にユニークですし、ラフですよね?
渋谷
いや、ラフではないですよ。留学時代のお母さんに怒られた話をしましたが、やはり自分なりに生きるための価値観を持っていないとダメ。一つ言いたいのは、変な自己主義ではなくて、自分なりの生き方を、もう少し日本人、一人一人の中に持ってもらいたい。"体制に甘える"でもなく、"親の面を見ながら行動する"でもなく...どうせなら、人生はハッピーに生きた方が良い!
渋谷さんは若いときにそれをどうやって潜り抜けてきたのでしょうか?
渋谷
いや、日本の社会では多少、害になる。つまり限度の問題です。43年間、日本にいなかった分、いろいろと経験しました。32歳の時に国連大学の学長から副学長になってくれという話がありましたが、周囲に猛反対されてね。
つまり若造が副学長なんてとんでもない!ということになったのです。やはりそういう意味で日本は損。中国や韓国が、なぜ国際社会に入り込んでいるかといえば、オープンだからです。社会体制だの、社会主義だなんていうのは関係ない話です。中国は、外国人であろうが、中国人であろうが、バシバシ使って、育てるのです。人を区別しないで喜んで受け入れます。日本はなかなか受け入れない。あれは損です。
だから日本は楽しくないのです。官僚も外務省に行くけど、なんか暗い。財務省なんかに行くとちょっと深刻です...でも日本人は頭は良い。だけど、人間的に精神的になかなか育たない。賢いですけどね。
あのような堅い振る舞いは、日本の社会で生きていく選択なのです、体制の中にいる限りは、我慢をしなくてはいけない。
自分なりに生きていけるというのは、だいたいアーティストやクリエイティブな人。だからそういう人は国際的に活躍している人が多いです。だから、日本は本当の意味での自由がない国です。つまり、日本は自由な国で、民主国家だから、別に総理大臣の悪口を言っても捕まらない。
だけどもなぜか、なんとなくみんなが育成制約されている感じがする。だから本当の自由って言うのがない。日本の伝統とか礼儀っていうものは守るべきだし、すばらしいけど、そうではなくてそれとは別に自分なりの人間性を出しえていない。何か育成制約されているのです。
●非営利であれど、プロ意識を持って活動に取り組む!
「プロフェッショナルな意識」NGO・NPOがもっと世間に影響力を及ぼすには、やっぱり一番重要な要素ですね。現場で携わっているからこそ出てくる重い一言でした。
さて、次回は最終回。運営の裏話などをお聞きしました。お楽しみに!!
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Wrote 2009.01.31 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>