vol.088 小暮 真久 / Kogure Masahisa

TABLE FOR TWO International事務局長  URL:http://www.tablefor2.org/jp/index_jp.html

1972年9月
東京都に生まれる
1995年4月
早稲田大学理工学部機械工学科卒業
1999年10月
オーストラリアのスインバン工科大で修士号取得。学生時代の研究テーマは人工心臓。
1999年4月
経営コンサルティング会社に就職。
2006年12月
経営コンサルティング会社退社後、松竹株式会社に入社
2007年8月
コンサルタント時代の先輩社員がTABLE FOR TWOを着想したメンバーだったことから誘いを受け、TABLE FOR TWOのプロジェクトに参画。同事務局長に就任。

こんにちは!テトルの本村拓人です!! 全4回でお届けするTABLE FOR TWO事務局長の小暮真久さんのインタビュー。今号は第3回目の配信です。 TABLE FOR TWOはとてもスケーラブルな活動をしているように見えますが、実質運営しているのはたったの二人です。大きな企業や官公庁などを巻き込み、さらなる広がりのポテンシャルを感じさせるところがこの団体のすごいところです。 どうしたらCSRの取り組みとして、企業に受け入れてもらえるのか。そのあたりについて、きっちり計算ができているからこそ、広がっているTABLE FOR TWO。 今号は、CSRとして導入される秘密に迫ります!

企業が参入しやすい形を作ってCSRの促進を促す

TABLE FOR TWOはすごい勢いで企業や官公庁に浸透していますね。このあたりの秘訣はなんなんでしょうか。

やはり一番大きいのは、内容が解りやすいことだと思います。それから、規制をあまり設けないようにしているので、そのあたりの敷居の低さもあるのかな、と。TABLE FOR TWOの導入はとても簡単なので、手軽に実施してもらえる社会貢献だと思うんですね。試しにやってみたい、という企業などには向いている仕組みなんですよ。

TABLE FOR TWOを導入している企業が、自社のCSRの取り組みとしてウェブなどに掲載しているところが興味深かったです。

これ、企業にとっては受け入れやすいCSRなんですよ。一食あたり20円を寄付するわけですが、この20円は従業員が支払いますよね。だから企業には金銭的な負担がありません。

しかし、会社の食堂を使わせていただくわけなので、従業員の方だけに参加していただくことはできないんです。企業自体を巻き込まなくてはならないんですね。

2008年春には、社内のメタボリック症候群の人たちを、企業や健康保険組合が改善にむけて指導する制度が提案されました。企業としては肥満の人にダイエットを促したいところです。低カロリーメニューはそういった面からも導入が望まれています。

敷居を低く設定することで、参加しやすい状況を作る

TABLE FOR TWOを導入するには、どうすればいいのでしょうか?

とても単純で、低カロリーでバランスの取れたメニューを出してもらえばそれでいいんです。目安はだいたい730kcalくらいですね。あとは、野菜が豊富に入っていることとか、そのくらいです。どんなメニューを出してよいのかわからないところには、サンプルメニューをご提案させていただいています。

とっても簡単なんですね

簡単というのは、とても大事なことなんですね。縛りを多くしてハードルを上げてしまうと「面倒くさいから。」と参加していただけなくなってしまいます。だから敷居は極力低く設定したいんです。導入してもらわないことには、広がりもないですからね。

あとは各食堂の個性が出ればいいと

そうですね。ただ、低カロリーな食事を作る際に、美味しいものを作るようにはしてほしいんです。味が落ちてしまったら、食べてくれる人は少なくなるでしょう。それから、単純にボリュームを減らすのもまずいかな、と思います。健康にいいおいしいものをしっかりと食べることができて、それが社会貢献にもなっている。そういう形が重要だと思います。この5月にTFTを導入した積水化学さんに訪問して、私もTFTメニューを食べたのですが、とてもおいしかったです。ぱくぱく食べて思わずソースを飛ばしてしまったくらいです!笑

それに、今日は"TFTの日"という手書きでメニューを紹介した看板が食堂の入り口に置いてあって、企業と食堂が一緒になってTFTを応援してくれていると感じました 。

実は社会にいいことがしたかった! という熱い人がたくさんいた

食堂のシェフの方は、TABLE FOR TWOにどのような感想を抱いているのでしょうか

料理人や栄養士の方には、熱い人が多いんですよ。食を通じて社会にいいことをしたいと思っていたんだけど、これまで出番がなかったという人がたくさんいるんです。だからみなさん、ものすごく熱心に参加してくれますね。

飢餓の問題を知ったとき、高級料理を作っているシェフなどに悩む人が多そうな気がします。残飯についてもったいないと思っている人もたくさんいそうです。

そういうことはありますね。あるシェフは、TABLE FOR TWOの試みにとても共感してくださって低カロリーのメニューを100種類も考えてくださいました。そういうのは励みになります。

また、縛りが熱い分、企画が思いがけず広がった例もあります。日本橋三越「ミクニ」を展開するフレンチシェフの三國清三さんと東京FMさんがコラボレートして「黄色い幸せのランチボックス」を作ってくださったんですね。三國さんの名前が出ることで業界の関心を呼ぶことができましたし、東京 FMさんはメディアを通じての宣伝がとても上手でした。このように活動が広まっていくことは、とてもうれしいことですね。

普及させていく上で、難しいことはありますか?

シェフの方には、カロリー計算ができない人も結構いらっしゃって、そこはちょっとネックでした。でも、栄養士さんとも常々連絡を取り、カロリー計算のご相談をしているのでそのあたりの問題はクリアされました。どういった食材を、どんな調理法で、どれくらいのボリュームのものを作っているのかさえ教えていただければ、こちらでカロリーを計算することもできるようになったんですよ。

Word of power

●規制をなくして参加しやすい状況を作りました
●導入してもらわないことには、広がりもないですから
●社会にいいことをしたいけど出番がなかったという人がたくさんいた

次号は、小暮さんのインタビュー最終回です。
破格の勢いで広がりを見せているTABLE FOR TWO。しかしまだまだ立ち上がってから2年目の組織ですから、当然たくさんの課題も抱えています。最終回となる次号では、彼らの現状の課題や今後の展望について、話を伺いました!

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