vol.090 ケビン・マヤソン / Kevin Meyerson

株式会社レインボー・ジャパン代表取締役  URL:http://www.rainbow.co.jp/

1963年12月
米国ミシガン州デトロイト市生まれ
1988年8月
アリゾナ州立大学を卒業後、来日。(株)リクルートに入社
1991年1月
デジタル映像制作会社、(株)レインボー・ジャパンを設立。TVCM、CD-ROM、ゲーム、ホームページなどのプロデュースを行う
2000年6月
音楽・映像等のデータベース・技術ライセンス会社、(株)レインボー・パートナーズ設立。
家電メーカーにメディア認識技術提供
2007年7月
株)レインボー・ジャパン同社のサービスとして、エコロギフトの発売をスタート       【ecologift】http://www.ecologift.jp/ 
【印刷用PDF(816KB)】

こんにちは!テトルの本村拓人です!! 今号から3回にわたって、エコロギフトを提供するレインボー・ジャパンの代表ケビン・マヤソン氏にお話を伺います。 第一回目となる今回は、エコロギフト誕生までの経緯をお届けします! 青森県と秋田県にまたがるの白神山系にほど近いの岩木山に植樹し、その証明書を発行するエコロギフトは、わかりやすいエコ活動である植樹と、心が通う"贈り物"を贈るという行為を結びつけた不思議なエコ商品です。 日常的なニュースとして環境問題が語られる昨今、誰もが手間暇さえかからなければ、植樹などをやってみたいと思っているのではないでしょうか。その心の声を上手にすくい上げるエコロギフトは、単にエコアイデアとしてすぐれているだけでなく、自然保護へのアプローチの可能性まで示した企業活動と言えるのではないでしょうか。 勝負すべきは、誰もが納得できる新しいアイデアです。それではさっそく、エコロギフトの発案者であるケビン・マヤソンさんのインタビューをお楽しみください!

数値化できない環境への配慮

それではまず、ケビンさんがエコロギフトに取り組んだきっかけをお聞かせください

僕はレインボー・ジャパンというウェブ制作会社を運営していてISO14001、すなわち環境保全に関する規格を取っていたのですが、3年が経過して更新の時期が近づいたんです。

ウチの会社の仕事内容では、実は環境問題に取り組めることが少ないんですよ。たとえば電気の使用量を減らす、紙の無駄使いをなくす、そのくらいしかできないんです。

でも、本当はもっと貢献している部分もあるんです。それは何かというと、たとえばマニュアルのデジタル化ですね。某電気メーカーのカメラの電子マニュアルをデジタル化したり、医療会議システムやセキュリティカメラのマニュアルをデジタル化したりしているのですが、そこではメーカーが紙の使用量を減らすことに成功していますよね。森林を破壊から守っていることになっているはずです。

なるほど 間接的な貢献になっていますね

また、マニュアル化したことによって営業がスムーズになれば、営業の方が車で移動する回数が減り、CO2の削減にも貢献できているはず。でもそれを数値化することはできませんよね。

そこまですべて計算することは難しいでしょうね

ISOの更新作業のときに、そこが課題として浮かびあがったんですよ。それで、くやしいなと思いました。

ちょうどその頃、朝起きてぼんやりテレビを見ていたら、CNNの環境番組で、木には二酸化炭素を軽減吸収する効果働きがあるという報道が流れていました。ぼんやりとテレビを見ながら僕が思い出したのは、子どもの頃、誕生日におばあちゃんから植樹証明書を贈ってもらったことでした。イスラエルで植樹したという証明書でした。

それは、ケビンさんがいくつになった誕生日のことだったんですか?

12歳のときですね。1976年1975年くらいかな。日本では、すばらしい成果を上げた人に賞状を贈る習慣がありますよね。僕の会社も仕事が評価された時にいただいたことがあります。

だったらその賞状のかわりに、植樹証明書を贈ったらどうかなぁと考えました。 結婚式や事務所の引越し祝いなどでは、植物が贈られることもありますが、植物だと結局最後はゴミになってしまうでしょ?

だったら、飾りとしての植物ではなく本当に植樹した証明書のほうが環境にやさしいんじゃないかとも思ったんです。

NPOやNGOの活動が評価されない日本

時代の雰囲気に照らしても、マッチしている贈り物ですよね

イスラエルでは100年以上前から植樹証明書の販売運動が行われています。その効果はどうだったのだろうと調べてみると、20世紀の100年間で緑地の面積が増えているんですよ。

それは世界的にも非常にめずらしいことなんです。でも日本にはそういった植樹の証明書を贈る習慣がないように思ったんです。

なるほど、それでやってみようと思ったと

海外で、そのような活動をしているのは主にNPOやNGOです。寄付金がよく集まり、運営しやすい環境にあるんですよ。ところが日本では、不思議なほどNPOやNGOの活動が評価されていないんです。天下りの問題など、さまざまな悪い習慣があり信頼性が揺らいでいるんですね。

こういうことは、アメリカではあまり考えられません。もちろん、大半の組織は健全な活動をしていると思います。ですが、一部の悪い人たちのおかげで信頼を失い、活動が困難になっているとすればそれはとても残念なこと。

レインボー・ジャパンはISO14001のほか、ISO9001も取得して品質管理も徹底して行っていますから、だったらウチが営利として、きちんとしたプロセスを導入して、まじめな活動をしているNPOと組んで推進すればいいのかな、と考えたんです。

環境への取り組みのヒントは身近なところにもたくさん

ちなみにISO14001を取得したのは、環境に対しての意識の現れだったということでしょうか

それもありますが、レインボー・ジャパンはウェブ制作会社なので、さきほども言ったようにあまり環境に悪影響を及ぼしている会社ではそもそもないんですね。

しかし、大手の企業と仕事をしていく上で「取得しておいてほしい。」という相談もあり申請を決意したんです。ちなみに、日本で一番最初にISO14001を取得したウェブ制作会社はウチなんですよ!

そうだったんですね。ちなみにISOの取得は、かなり難しかったですか?

難しかったですね。取得まで1年くらいかかりました。電気や紙の使用量を調べたり、環境のためになにをするべきか計画を作ったり、それらを実行して、ドキュメント化していったりね。外部のコンサルティング会社に入ってもらって、一緒に考えながら取得を目指したんですよ。

社員の方にも日常業務で気をつけてもらわなくてはならないことが増えそうですね

最初はみんな、面倒くさがったんですよ。「仕事に差し支えるじゃないか」って感じで。でも、実際に活動してしばらく経つと、ISO取得を意識するのが普通になってくる。そうすると、環境に対する取り組みって、意外と身近なところからできるじゃないかとみんな意識が変わってきたんですね。楽しみながら取り組めるようになるというか。

たとえばね、ドアのところにエコバックをかけておきます。コンビニエンスストアに買い物に行くときに、それを使えば、資源の無駄使いを減らせるわけです。ちょっとしたアイデアですよね。そういうアイデアがどんどん出てくるようになると、楽しくなってきましたよね。

Word of power

●賞状のかわりに植樹証明書を贈る
●身近なところからできるじゃないか
●アイデアが出てくるようになると楽しくなってくる

「証明書」がギフトとして機能する。この考えが成立するためには、遠いどこかの場所で自分の行いが緑を育てているところをイメージする力が必要です。

エコロギフトが普及するということは、すなわち環境意識が高まり、たくさんの人が地球規模で自然保護のイメージが持てるようになってきていることの、証明になっているのではないでしょうか?次号は、ケビンさんの環境に対する意識などについてを伺います!どうぞお楽しみに!

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