vol.066 佐々木 文平
合同会社街オリ 代表 URL:http://machiori.jp/
1993年4月〜1999年3月 筑波大学附属駒場中・高等学校 在学、在学中、 米国ペンシルバニア州の公立高校に1年間留学
1999年4月〜2003年3月 東京大学 経済学部 経営学科 在学
2003年4月〜2006年9月 マッキンゼー・アンド・カンパニー 勤務 在籍期間の半分、英語で仕事をする国際プロジェクトに従事
2006年10月〜 合同会社街オリ 代表
こんにちは!テトルの本村拓人です!!
ついに最終回となった合同会社街オリ代表の佐々木文平さんへのインタビュー。
前回は地域活性化で起業を始めようと決意したアメリカでのエピソード、なぜ、合同会社で立ち上げたかや、そこから見えてきたさまざまな課題などを、お話しいただきました。
最終回となる今回は、佐々木さんご自身の将来設計、地域活性化の今後など、これからのことを中心に思う存分、語りつくしていただきます!!
3年、5年後の街オリの姿はどうなっていますか?
まず何より、言われて動く人でなく、自分で動けるような仲間が数多く集まっている組織になっていてほしいです。できれば100人、いや1000人! あ、でもやたらと規模を追うよりは、質を重視した有機的な成長をしたいですね。そして日本中の地域活性化を行おうとしている人たちが、我々を認識してくれていて、何かをやろうとする時に、すぐに一緒に仕掛けられる状態になりたいです。それと地域を楽しむ人たちの会員組織ができていること。「あそこに参加すれば、地域を深く知ることができる。」と言われるような組織をつくりたいです。
あるべき地域の姿の青写真はあるのでしょうか?
地域に関しては、その土地の人が自分の地域の魅力とはこれだというものを認識していて、主観的で良いから、「自分の地域は素晴らしい!」と信じていることが、すごく大切だと思います。さらに、多くの方が、その地域の魅力を人にうまく伝えて、相手の人を巻き込んで行くためのコミュニケーションスキルを身につけている、というのが一つの描きたい姿です。
成功したモデル地域を1つ挙げるとすればどこですか?
勝沼(山梨県)がすごくおもしろかったです。結構ワイン好きなので――。実はそこに行くまで、日本のワインを馬鹿にしたきらいがあります。しかし、勝沼に初めて足をのばして、感動しました。まずワインが美味しかった!それと、ワイン造りについて語ってくれた理念が素晴らしかったのです。
まずワイナリーを訪れた時に驚きました。洋風の建物を想像していたのですが、たどり着いたのは純和風の建物。「ここは料亭か」と。
中も非常に雰囲気が良く感嘆の声を上げると、隣にいたオーナーが満足気に語ってくれました。和風になっているのは、ワインが世界に出て行く際にワインのアイデンティティが必要だからということでした。「フランスとは風土が違うし、マネをしていても絶対に良いものができない。またワインは品質そのものも勿論だが、背景にあるストーリーがすごく大切なのだ。」と。日本から世界に発信することの大切さと、ワインに対する哲学をとても深く、そして興味深く語ってくれました。このように語ってくれると、そのワインが本当に好きになりますし、飲む満足度もものすごく向上しますよね。

こうした地域の魅力を応援し、そして多くの人が魅力に深く触れることを、本当に進めてゆきたいと考えています。ちなみにその際、「職人さん」というのが一つのカギだと思っています。このワインを造る方も職人さんですよね。とにかくこだわりにこだわり抜いていている職人は、本当に魅力的なモノをつくれる。そしてそのモノが単なるモノとして扱われるのではなくて、いかにストーリーを持った、人の想いを持ったモノとして伝わるかが、地域に魅力をひきたたせるカギだと思うのです。
ところで、文平さんが尊敬する人とは?
社会の幸せをつくりだそうという志を持ち、そして人を巻き込んで行ける人を、とても尊敬します。例えばスターバックスの事実上の創業者、ハワード・シュルツかな。『スターバックスの成功物語』という本を読んで、涙が出ました。コーヒーに対する熱い想いがあって、それを成し遂げて行くために従業員に対して想いやりを持ち、従業員の間でもそのコーヒーに対する想いと仲間に対する想いやりを共有してもらっている。そういった"想いと想いやりを軸にした組織を作る人"にすごく憧れます。それには人間力がすごく大きいと思います。
加えて言うならば、それを実現するための行動力と論理力を併せ持ってなくてはならないと思います。語るだけの人はたくさんいるが、形にできる人はなかなかいないですよね。
自分は最近、孫正義(1957~)にも憧れています。彼は世の中が無理だとか無謀だということに突っ込んでいって、そして素晴らしい結果を残している。Yahoo!BBにしろ、SoftBankMobileにしろ、「やめておけ」というのは、ほとんどの人が口にする保守的な意見です。しかしそれができると信じ、実際に実行に移し、そして社会を大きく変えられた。ブロードバンドも携帯も一気に変わりましたよね。壮大なビジョンを描いて、社会を大きく変えてしまう。更には中国などにもどんどん進出し...あれは憧れです。
休日は取られていますか?どのように過ごされているのでしょうか?
特に休日とか、仕事とプライベートの区切りは意識していないです。友人とサーフィンの予定が入れば、サーフィンに行くし、仕事の予定が入れば、仕事をします。遊びが多くなりすぎないようにと意識しなくてはならないですけれど、今はやはり仕事の優先順位が高いので、特に自分を律する必要はないですね。とはいえ、友人との時間というのは人生の糧であり、仕事にもつながってゆくことも多いので、かなり多く取っていると思います。
生き生きとしていますよね、文平さん。このいきいきの根源とは?
「仕事」という言葉が、いわゆるやらなければいけないことという意識があまりない。それこそ、文化祭などで熱いことを成し遂げてやろうという意識に近いかもしれないですね。そしてその熱いことを大きな規模で形にするとなると、それが自然と仕事になっているのだと感じます。例えば、本当にこれが好きだということを大きな規模で継続的に行いたい時、収益性のある仕組みをつくっていかないと実現できない。それに取り組むことが「仕事」だと感じています。一言でまとめると、生きがいと仕事が重なっているということでしょうか。
30年後の57歳、何をしていますか?
自分が一番好きな、地域の魅力を楽しむ為にも、「旅」は自分の永遠のテーマです。旅と言っても単なる放浪ではなくて、各地域に知りあいがいて、しかも一緒にそこの地域の魅力をつくっていければ一番面白い。そうすれば、自然に仕事になってきますが...あとは、人を育てるということを今以上に意識していると思います。
自分のやりたいことができていない人に対して、先輩という形でなにかアドバイスありますか?
客観的にベストなモノを見つけようとしても、見つからない。信じたモノがベストだと思います。普遍的にベストなモノを見つけようと動きが止まっている人を多々見かけますが、そんなものは存在しないでしょうし、これだ!と信じられるものが何か一つないかと、自分の背景を振り返りながら探してみて、そして突き進んで行くということが、すごく大切だと思います。
・「自分の地域は素晴らしい!」と感じることが大切
・モノの裏にある想いに触れるべき
・信じたモノがベスト
佐々木文平氏のインタビューは以上で終了です。
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Wrote 2009.01.13 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>