vol.022 井手敏和 / Ide Toshikazu

ジーコンシャス 株式会社代表取締役/ロハスビジネスアライアンス(LBA) 共同代表  URL:http://gconscious.jp/

1958年
1月1日生まれ、山羊座
1987年
渡米し音楽製作ソフトを制作、世界的大ヒットとなる
2000年
日本に帰国し、『喜多郎』などの癒し系音楽・映像制作会社設立にかかわる。
2003年10月
から米国のLOHASコンファレンスにも参加。 
2005年3月
ロハスの書籍を出版し、ロハスを日本で広める活動を行う。
2005年5月
アコースティック・ユニット「To Be Acoustic (TBA)」のファーストアルバム「Simply Natural~Music for LOHAS~」などをリリース。「ユダヤ人大富豪の教え」の著者、本田健氏の講演会での音楽・映像イベントもプロデュースする。 

詳しくは→ 

【ジーコンシャス株式会社】http://gconscious.jp/

【ロハスビジネスアライアンス】http://lohas-ba.org/

【カーボンパスサイト】http://carbonpass.jp

こんにちは! テトルの本村拓人です! 今号はジーコンシャス株式会社代表取締役、井手敏和氏のインタビューをお送りいたします。 シリコンバレーでのビジネスキャリアを持つ井手氏。そして、現在その井手氏が進めているビジネスが、カーボンオフセット事業である。今、全世界が注目している二酸化炭素排出権ビジネスにどのように日本の生活者を巻き込んでいくのか?今後の井手氏の動向に目が離せない。 今号は井手氏がこのビジネスにめぐり合うまでのいきさつを中心にお送りいたします。

ジーコンシャスを設立したいきさつも含め、何が井手さんを「グリーン(環境)」の方向に向かわせたのでしょうか?

カリフォルニアに住んでいたころから、僕自身が朝5時に起きてヨガをやったり、ベジタリアンでオーガニックな野菜を食べたりして、健康に気を使うと同時に、シエラクラブっていうカリフォルニアにあるNPOとか、グリーンピースにも寄付をしていたり、SRIファンドに投資をしたりしていました。最初に、LOHASという言葉とその意味を知った時に、その意識調査を自分がしたらきっとイエスの項目がとても多いだろうな、と実感し共感しました。

そういう意味では、自分の健康と同時に、グリーンな取り組みにも興味を持つロハスなライフスタイルが自然に身についていたと思います。でも、特にカリフォルニアではごく普通のライフスタイルなんですねどね。

僕が初めてカーボンオフセットを知ったのは2002年位。ちょうどロハスという言葉と同じように、カーボンオフセット、カーボンニュートラルというキーワードも僕の心に刺さったんです。 カーボンニュートラルというのは、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素がイコールな状態のことを言います。カーボンオフセットというのは、個人や企業、イベントなどから排出されるCO2を、植林や排出権を通じてオフセット(相殺)し、地球環境的には中立状態に戻すという考え方です。

当時、イースクエアの社長であるピーターピーダーセンさんから、イギリスのフューチャーフォーレスト社(現カーボンニュートラル社)というカーボンニュートラルというコンセプトを始めて事業化した会社の社長さんを紹介して貰いました。彼らを通して、ちょうど企画していた喜多郎さんの日中国交正常化三十周年記念北京コンサートをオフセットしようということになりました。

三千人規模のコンサートでしたが、アメリカからジャンボジェット二機くらいで機材を運んだり、結構大がかりなコンサートでした。どういう機材をどれくらい使うとか、スタッフや観客が何人で、どういう交通手段でその人たちがくるかというのをレポートして、プロジェクト全体で排出されるCO2を計算してもらい、それをオフセットするために植林をすることでCO2を相殺する、その費用を支払うことで、パンフレットなどにカーボンニュートラルのロゴを入れてオフセットをアピールできる訳です。

当初、アジア初のカーボンニュートラルコンサートとなるつもりでしたが、フジロックフェスが同じようにカーボンニュートラル化されたのが二ヶ月早かったですね...これをきっかけとして、私はCO2排出権などの新しいグリーンな取り組みに興味を持つようになりました。このコンサートではビジネス的にはカーボンオフセットにする必然性はあまりなかったし、スタッフも ピンとは来ていなかったのですが半ば強引にやり進めました。

2002年の時点では、ロハスに関しては理解してくれる人は徐々に増えてましたが、カーボンニュートラルに関してはまだまだ時期尚早だったのかもしれません。 今年に入って、京都議定書の実行期間を翌年に控えて、機運が盛り上がってきたと感じ、半年ほどの準備期間を経てジーコンシャスを設立しました。ジーコンシャスは、カーボンオフセットプロバイダーという、日本では新しい業種となります。興味はあっても時期が早すぎる。当時はまだビジネスとして成り立たない状態だったんですね。

そうするといつごろからこのビジネスをやろうとする気持ちが再燃したのですか?

ビジネス化に向けてスイッチが入るきっかけが二つありました。実は、ちょうど3年前に次女が産まれてから、少し子育てモードに入っていたのですが、昨年ぐらいからまた仕事モードに切り替わってきたんですね。消費者視点の事業創出に関わったりしながら、一年間でだいぶ現場復帰感覚を持ちました。

もうひとつのきっかけが、昨年のLOHAS 10というアメリカで毎年開催されているロハスに関するビジネス会議の10回目で、元AOLの創業者のスティーブ・ケースによるキーノートスピーチを聞きました。ご存じのとおり、ネットビジネスを大成功させた人ですが、今はロハス分野に特化して投資を行うRevolutionという投資会社を経営しています。

例えばガイアムっていうヨガビデオをアメリカで500万本売っているロハスを提唱した企業や、カーシェアリング事業、ホリスティックリゾートや医療など、健康、メディカル、サステナビリティーに関わる事業に特化しているんです。このスピーチは私が共同代表をしているLBA(Lohas Business Alliance)のサイトにも翻訳を掲載しています。

彼がこういう分野に特化した理由として、「AOL創業当時はeメールが20年後にこんなに普及するとは思っている人は多くなかったが、今では誰でも使っている。ロハス、サステナブル、グリーンビジネス、健康ビジネスのトレンドは、今後それよりも、もっと大きな波になると信じている、だから、これからの人生はそういう分野を広げるために自分の資源を使いたい」と言っていたんですね。

僕もシリコンバレーにいてITビジネスのバックグラウンドがありましたが、それまでは、正直あまりロハスとビジネスを結びつけて考えてはいなかったんです。また、先ほど述べたロハスのビジネス会議にしても第7回目から参加しているんですが、そんなにダイナミックなビジネスだという認識はあまりなかったんですね。でも、このスティーブのスピーチを聞いて、「なるほど! これは大きなビジネスチャンスになる」と気づきました。同時に、初めて環境問題とビジネスを結ぶビジネスを展開するんだというスイッチが入りました。

Word of power

●LOHASは特にカリフォルニアではごく普通のライフスタイル
●環境問題とビジネスを結ぶビジネスを展開するんだ

井手氏のインタビュー第一弾は以上になります。

次号は引き続き井手敏和氏のインタビューをお送りいたします。

みなさま、お見逃しなく!

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