vol.029 寺井元一 / Terai Motokazu

NPO法人KOMPOSITION代表理事  URL:http://komposition.org/

1977年9月13日
兵庫県生まれ
1984年
父親の転勤で沖縄県那覇市に転居。3年間過ごす。網膜剥離発症。
1990年
私立灘中学に入学。落ちこぼれる。アトピー性皮膚炎発症。
1995年
阪神大震災に被災。ゼロから勉強をはじめる。
1996年
私立灘高校を卒業。1年間の浪人生活に突入。
1997年
早稲田大学政経学部に入学。学生時代3年間、代議士事務所で学生スタッフとして従事。WEBの企画立案などに関わる。
2001年
早稲田大学院政治学科に入学。若者の価値観と投票行動の関連を研究する。 同年、学生団体kompositionを設立。
2002年
NPO法人komposition-standard(後にKOMPOSITIONに改称)を設立。
2004年
早稲田大学院政治学科を中退。のち、現在に至る。
詳しくは→ 

【ALLDAY】http://alldaymag.com/

【LEGALWALL】http://legalwall.komposition.org/

【寺井氏個人Blog】http://d.hatena.ne.jp/teraiman/

こんにちは!! テトルの本村拓人です! ! 今号もNPO法人KOMPOSITION代表の寺井元一氏のインタビューをお送りいたします。 未開の地はやがてある『きっかけ』や『発見』を受けて開拓されていく。1848年米国カリフォルニア州で金鉱が発見されたという『きっかけ』を得てからアメリカ西部でゴールドラッシュが到来した。多くの人が『Go West』を合言葉に夢と希望を求めてフロンティアに身を投じた。 フロンティアネクスト。先見の明がある人たちにとってこの言葉ほど興奮させる矢印はない。この非営利セクターを未開の地とみなすのであれば、生きる矢印(活動のフィールド)を求めた先駆者たちがそこに夢と希望を求めないわけもない。 また、日本の構造を考えてみればNPOの潜在性性も寺井氏が言うように市場としては魅力的である。バブル以後、「行政も企業も社会の課題を抱えきれないほどもってしまっている」という寺井氏の言葉こそがNPOの存在意義であり、可能性だ。さらに、社会を永続的に運営するためのオルタネイティブな戦略の一つであるという認識を私たちもまずは持つ必要がある。 寺井氏をはじめた社会起業家(モデルメーカー)が取り組む事業を知ることの裏には、わかりやすい社会の課題が存在しているという事実を知るだけでも私はワクワクしてくれる。 皆さんの社会に対する課題・主張はなんですか?もしかすると身近に転がっているその社会の課題が、やがてNPOという未開拓の地へと皆さんを誘うかもしれない。

寺井さん自身が非営利の方に可能性を感じている。それはどういう根拠があるのかという点を中心にお聞きしたいと思います。ずばり、なぜ今非営利セクターなのか?是非お聞きかせください。

正直に言うと、選んだ当時の状況や、僕の考えていたこと など、理由としては色々あります。そうは言いつつ、非営利セクターを選んでいる理由は大きく三つあって、一つは最初の時点で単純にお金がなかったんです(笑)。お金がなかったし、さりとて人から借金して活動していくのはどこか違う気がしました。

バブル期の名残というんですか、借金をこさえて切羽詰りながら、やっつけ仕事や新しい借金でその場をしのいでいる年上の起業家とご一緒する機会がありました。そのとき、すごく違和感があったんですね。自分のできる範囲でマイペースに、でもしつこく誠実に延々とやっていく、ライフワークみたいな感覚で活動したかった。

お金を借りるということは、たとえば株式なら、利益をあげて株主に配当を出すこと、株価を上げることを目的にし なければいけない。でもそうじゃないなあと感じていて。続けるために儲けなければいけない というのは当然としても、利益をあげるためにやるのは違うと思ってました。自分たちがやりたいからやる、という点を貫きたかった。だから株式じゃなく、NPO法人でやるべきだなと結論しまして。まあ、でも繰り返しますが、要するにお金がなくて、すぐ動き出そうと思ったらNPOしかなかったんです(笑)。

  もう一つは、昔のことすぎてあまり実感がないんですけれども、 日本でもNPOセクターがこれからのびるので、今のうちから参入したほうが良いと思いました。これは 当然の予測なんです。日本の行政って、もともとお上って言われるくらい、すごく強力ですよね。それに加えて大企業がどんどん育っていって、みんな企業人、一億総サラリーマンみたいに言われて、企業という民間セクターが成長した時代がありました。でも今では、行政も企業も、どちらも世の中の問題を抱えきれないような事態が現実におきています。

ざっくりいうと多様性の時代になってしまって、画一的な政策では解決できないことがいっぱいでてきたわけです。あと、環境の問題とかが表面化したあたりから、企業の単純な営利行為だけでは解決できないこともどんどんでてきた。人のつながりとか環境の問題とか、文化の問題とかは多くがそうだと思うんです。そのときに問題解決できるのは消去法的にNPOしかない。

間違いなくニーズが増していく、だから成長するはずと予想しました。海外の事例を知れば知るほど、さらに確信するようになりました。 海外を見ると日本に先んじて、非営利セクターに成功例があったんです。

加えて、海外ではすでに非営利セクターに対する政策的な支援も始まっていた。税制優遇とかですね。それはどういう流れかといったら、国民は第一セクターである行政に対して税金を払っている訳ですが、お金っていうのは血液みたいなもんで、巡りが良いか悪いかじゃないですか。

要は税金でもなんでもいいけれど、そのお金がどう使われるかが重要です。行政が使い道をしっかりもって効率的に使えるのならば、税金が高くてもなにも問題ないわけです。だけど残念ながら、今の日本の状況で行政にそれを期待するのは難しい。

じゃあ今度は税金なんてできるだけ少ない方がいいってなったときに、今度は減税になって、企業がお金を使うようになる。それでうまく社会が回った時代も過去にあったわけですよね。ダイエーなどはその象徴的な例だと思います。

でもそれでもうまくいかなくなると、非営利のセクターにお金を流して、いろんな試行錯誤や個別具体的な問題に対応させた方がいいってことになる。そこでNPOへの税制優遇の議論とかがでてくるわけです。アメリカとかを中心に、海外でそういう例は前からありますし、ハンガリーなどでは税金の1パーセントを自分の支持したNPOに振り替えて寄付できるという制度もあります。日本でも、一部地域では同じような政策が導入されはじめているはずです。

とにかく、非営利セクターの存在というのはこれからますます必要とされるし、だから間違いなくこれはチャンスなんだと思いました。2002年当時、20代前半でNPO法人を起業すれば、タイミング的に僕もその業界のトップランナーの一角に入りえるという期待もありました。今後必ず伸びていく分野なら、なるべく早く身を投じてノウハウを溜めた方がいいなと感じたんです。「チャンスの女神には前髪しかない」とよく言われますが、まさにそういう気持ちでした。

Word of power

●自分のできる範囲でマイペースに、でもしつこく誠実に延々とやっていく、ライフワークみたいな感覚で活動したかった。
●のつながりとか環境の問題とか、文化の問題とかは多くがそうだと思うんです。そのときに問題解決できるのは消去法的にNPOしかない。
●「チャンスの女神には前髪しかない」とよく言われますが、まさにそういう気持ちでした。

寺井氏のインタビュー(第二号)は以上になります。

次号も引き続きNPOKOMPOSITION代表、寺井元一氏のインタビューをお送り致します。
みなさま、お見逃しなく!!

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こんにちは!!駒崎さんの回よりインタビュー、文章の作成、編集を主に担当している田中 聡と申します。
昨年よりTETOLでのメルマガ事業に従事しています。社会起業家たちが持つ圧倒的なパワーや空気を、少しでも皆様に伝えられればと思います。今後もメルマガでは魅力あふれる社会起業家たちを紹介していく予定なので、楽しみにしていてください!

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