vol.001 本村拓人/Motomura Takuto

有限会社テトルクリエイティブ/株式会社テトル  URL:www.tetol.jp

高校卒業後、愛知県にて派遣会社を興す。わずか1年間の営業となるが、この経験を機にビジネスセクターへの関心を強め、予てより計画していた米国NY への留学を実現。NY State University of Morrisville へ進学する。在学中、バングラディッシュの都市ダッカから人類発祥の地であるアフリカ大陸を陸路で歩みきる。放浪中、資本主義が残した正と負の軌跡を直視する。現在ソーシャルアドバタイジングカンパニー『テトル』で広告制作業を行う傍ら、現在消費を通した社会貢献の大衆化をヴィジョンとし、日夜活動している。

「社会貢献」ってなんだろう

先日、地下鉄に乗っていたら、学生さんが妊婦の方に席をゆずっていました。優先席でもないのに、サッとさりげなく席をゆずるその姿をみて、何だかすごくうれしくなりました。 ...その時、ふと思ったんです。 「あ、これも社会貢献じゃないか」って。
はじめまして!! テトルの本村拓人と申します。 突然ですが皆さん、「社会貢献」と聞いて具体的に思い浮かぶのはどんなことですか??

「社会貢献」をモヤっとしたものから具体的な何かに落とし込んでいくとき、さまざまな「社会問題」がセットになっているように思います。 例えば、「地球温暖化」「ごみ処理」「少子化」「過疎」「いじめ」「教育格差」「貧困」「AIDS」「差別」「食糧危機」「地雷除去」...。
ところで、これらの問題は皆さんにとってリアルな現実でしょうか。 いくつかについてはそんなに身近な話でもないし、何だか仰々しくて難しそうで、あまり「自分とは関係ないな」と思ってしまうのではないでしょうか。

6ドルで世界を変える

2年前、バックパックを背負って世界を回ってみたとき、インドでストリートチルドレンを目の当たりにして、「貧困」という問題の途方もなさに愕然としました。私の渡した5ルピーは、その日の夕食代にはなったとしても、彼らの生活を変えることにはなりはしない。
しかし、たったの6ドルから世界を変えた人がいます。
ご存知の方も多いと思いますが、昨年ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュ・グラミン銀行のムハマド・ユヌスさんです。グラミン銀行は、どの銀行からも融資を断られたような貧しい層に向けて無担保で融資を行いつつも、その返済率は99%!!というすごい銀行です。
この銀行は、ユヌスさんが貧しい物売りの女性に貸した、ポケットマネーの6ドルからはじまります。その女性はそれまで仕入れの元金を高利貸しから借りていたのですが、ユヌスさんから正当な金利でたったの6ドルを借りたことで利益が60倍以上に跳ね上がったそうです。

金利が1日あたり10%以上という冗談みたいな高利貸しに頼らざるを得なかったという「貧困」の問題を解決しつつ、ちゃんと銀行としてお金を稼いでるっていうのは、なんて素晴らしいんだろう。 ボランティアではなく、単なる寄付でもなくて、収益があがるならずっと続けられるじゃないか!!

そんなユヌスさんは、こう宣言しています。 『2015年までにバングラデシュから「貧困」をなくし、世界の貧困人口を半減させる』
...シビれました。あきらめや無関心をも解決可能にしてきたこの人は、本当に世界を変えるんだろう。インドから帰ってきた直後にユヌスさんのことを知った私は、それはもう興奮してしまって、アポなしでバングラデシュまでユヌスさんに会いに行くこと2回。 その時は結局お会いできませんでしたが、このメルマガの連載中に今度こそお会いしてインタビューしてきます。

ビジネスを通して、社会問題を解決していく人たち

さて、ユヌスさんのように途方もない現実に希望を創り出したり、ネガティブな現実をポジティブに変換することで、世界の現実を改めて革新させる人たちを 「リノベーター(re-innovator)」と呼んでみたいと思います。
さらにリノベーターの条件としてもうひとつ。それは、ボランティアとして社会貢献をするのではなく「お金を稼ぎながら」社会貢献していくということです。
現在、日本でも多くのNPOやNGOが社会貢献活動を行っています。しかしながら、ほとんどのNPO・NGOが「人材・資金・経営のノウハウ」が不足しているという問題を抱えているそうです。それもそのはず、非営利団体という名目上、長い間彼らには、積極的に人材を雇ったり、少しでも多く利益を上げたり、会社を大きくしたりすることは不要なものとされてきました。
しかし現実はどんな活動をするにせよ、優秀な人材とノウハウが必要ですし、しかも資金がなければ、ただ「続ける」ということすら叶いません。
では、ここで、もし一般の営利企業で蓄積されてきたビジネススキルとノウハウが、新しいリノベーターたちにも活かされる仕組みができたら、素晴らしいと思いませんか?? それはリノベーターたちにとってだけでなく、営利企業で働くビジネスパーソンにとってもです。
リノベーターたちはさらにスムーズな意思決定や効率のよい組織運営を実現し、ビジネスパーソンは今まで積み重ねたキャリアやスキルを、ダイレクトに社会貢献へと役立たせることができるのです。
ビジネスを通して社会性と収益性を両立させるということ。 ...なんだか「やりがい」や「面白み」をフツフツと感じませんか。

実は日本でもリノベーター(や、その卵)たちが、既に活動をはじめています。 このメールマガジンでは、そんな社会問題にビジネスを通して具体的かつ継続的な解決を試みるリノベーターたちを、インタビューを通して紹介していきたいと思います。

「ごみを資源に、350万人の雇用を創り出す」

ウェイストコンサーン代表 マスクード・シンハ氏 ところで皆さん、ユヌスさんと同じバングラデシュに、もう1人世界的に有名なリノベーターがいることをご存知でしょうか??
日本でも大きな反響を呼んだ『未来を変える80人』(日経BP社)。その名だたるメンバーの中にも選出されているのが、今回インタビューに応じてくれたウェストコンサーン代表マスクード・シンハさんです。 実はユヌスさんへの2回目の突撃アポのとき、バングラデシュでもう1人どうしてもお会いしたかったのが、このシンハさん。こちらもアポなし突撃取材だったんですが、なんとお会いできたんです!!
彼は1995年、ゴミを肥料に変換させる事業をスタートさせ、貧困に苦しむバングラディッシュにおいて350万もの雇用を作り出しました。首都ダッカの人口が現在1300万人ですから、これは大変な数です。
「お金は稼ぐ。ただ、稼いだお金は次のプロジェクト(社会貢献)へ再投資をする。これが社会企業と営利企業の違い」彼はそう話してくれました。さらに「お金が目的ではない」と断言します。その眼差しは、母国に対する深い愛情から、貧困をどうにかして解決しなくては、と事業を志した青年の頃の姿を彷彿とさせるものでした。
続きは次号、記念すべき1人目のリノベーターとして、マスクード・シンハさんを紹介します。

誰かのリアル(問題)を、自分のリアル(問題)に

意識的にせよ、無意識にせよ、もしも誰かのリアルを自分のリアルとして共感し、自分事としてそれを解決するために行動すれば、きっと世界は一瞬で変わる。私はそう思います。
たとえ今は解決の糸口を見つけられない社会問題も、ユヌスさんのように解決してしまう人が現れるかもしれない。 私には直接解決することは出来ないかもしれないし、誰か1人ではできなかったとしても、60億人でのぞめばきっと解決できるはず。
じゃあ、これから現れる「次のムハマド・ユヌス」にとって、ヒントになるような事例集を出し続けよう。 ...そんな想いで、インタビューをはじめました。
このメールマガジンを通して、リノベーターたちの可能性や、これからのビジネスを展開していく上でのヒントを数多く伝えられると信じています。また、このメルマガによって「社会貢献」のハードルを引き下げ、それこそ「電車で席をゆずるくらいのテンションで社会貢献」な日常にしたいと目論んでおります。 じっくりお付き合いいただいて、あわよくば「次のムハマド・ユヌス」になってください。

Word of power

・6ドルで世界を変える
・収益があがるならずっと続けられるじゃないか!!
・ビジネスを通して、社会問題を解決していく人たち

世界に対して働きかけてみたいことは??
「こんな世界にしたい」って本気で思えることを、
まずやってみよう。
私は、まず100人のリノベーターを皆さんに紹介します。
皆さんの登録をお待ちしています。

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Wrote 2009.11.20  | 次のインタービュー >>

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