vol.033 波房 克典
日本ロマンチスト協会事務局長 URL:http://japan-romance.com/
1973年生まれ。静岡県出身。帝京大学卒業後、2年間のアルバイト期間を経て、成城大学の大学院に入学。卒業後、ワーキングホリデーを利用して、カナダのバンクーバーにあるニジマスの養殖場に1年間勤務する。帰国してからは、編集プロダクションや財団法人日本環境協会などに身を置き、2005年、広告会社でのキャリアを派遣社員からスタートさせる。現在は社員となり、ソーシャルコミュニケーションプランナーとして活躍。2008年5月、日本ロマンチスト協会を設立。事務局長に就任した。
こんにちは! Cause Projectの井上晶夫です!! 今号から4回にわたり、「日本ロマンチスト協会」の波房克典さんにご登場いただきます。 日本ロマンチスト協会って、いったいなんなのでしょうか。みなさんは、このユニークな響きからいったい何を想像しますか? 少なくとも、自らを"ロマンチスト"と名乗り、さらに"日本"という冠をつけることは、かなり大胆であり、ちょっぴり勇気のいることのようにも思います。 代表を務める波房さんとは、どのような人物なのでしょうか? なんとなく照れくさいもやもや感を解消するために、まずは団体の活動コンセプトや活動内容についてお伺いしてみました!
波房さんは、日本ロマンチスト協会というユニークな会を主催してらっしゃいますね。まずは、活動のコンセプトを教えてください。
ロマンチストというと、たとえば夢想家やナルシストを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、日本ロマンチスト協会はそういう人たちの集まりではありません。そうではなく、夢を信じ続ける力を持った人のことを僕はロマンチストと呼んでいます。"大切な人を世界で一番幸せにしたい"という夢を信じて、それを実現してしまう人のことをそう呼んでいるわけです。
なるほど。恋愛寄りなニュアンスで捉えていましたがもっと幅広いのですね。
幸せには価値基準があると思うのです。社会人ならこうなれば幸せ、夫婦ならこうなれば幸せ、学生なら......、などという型にはまったものではない、自分自身で決める幸せの価値基準という意味です。それを明確にして、幸せに向かってちゃんと自分をプロデュースできる人を僕はロマンチストと定義づけています。
日本ロマンチスト協会では、どのような活動が行われているのでしょうか?
たとえば、「ジャガイモ畑の中心でロマンスを叫ぶ」。通称は、"ジャガチュー"なんですが(笑)、これはロマンチストの聖地とさせていただいた長崎県雲仙市愛野町(あいのまち)のジャガイモ畑で、みんなが思い思いに大切な人へ、日頃の想いを叫ぶというもの。雲仙市と一緒に開催しているイベントです。 そのようなイベントを行うと、このジャガイモ畑で育ったジャガイモは、ロマンチストたちが愛する想いを叫んだ場所で育ったわけですから、つまり、その恵みを受けていることになりますよね? そこで、雲仙市の市長に、「これは間違いなくロマンスポテトですよ! 地元の強力なブランドとして発売してはいかがですか?」と提案させていただいたら、これが結構ウケまして(笑)。そのように、ロマンスを切り口にさまざまなプロジェクトを手がけているんです。
ロマンチスト協会という発想は、そもそもどのようにして生まれたものなのですか?
僕は社会人になる前の1年間、ワーキングホリデーでカナダに住んでいました。カナダのサスカチュワン州にあるニジマス養殖場で働いたのですが、マイナス40度という恐ろしい環境のなかで、それこそ15時間も仕事をするんですよ。それまで、きちんと仕事をした経験はなかったので、"働くって、なんて大変なことなんだろう"と思いながら1年間を過ごしました。ロマンチストというコンセプトは、その頃、考えていたものですね。 日本に戻ってきて、"日本での仕事が、養殖場より大変だったら、もう人生はあきらめよう、落伍者でいいや"と思いながら再び働きはじめたのですが、仕事はカナダの体験に比べるときつくありませんでした。そのときに思ったのは、"カナダであれだけ大変な思いをしたんだから、やろうと覚悟を決めれば、もっといろんなことができるんじゃないか?"ってこと。その考え方と、カナダで考えたロマンチストというコンセプトが結びついていった感じです。
なるほど。ある日、パッと思いついた、という簡単なものではないのですね。
思い描いたことを信じ続けて、やり続けるということは、とても大事なことだと思うんですよ。いま、仕事にも恵まれていると思いますし、よいパートナーと出会うこともできています。それはあきらめなかったことの結果だと思っていて。だからこの"信じ抜くこと、やり抜くことって大事だよね"、というのが、そもそもの日本ロマンチスト協会のメッセージになっているんです。
ロマンチスト協会には、いま何名ほど会員がいらっしゃるのですか?
700人ほどです。
活動は、どのような形で広がっていったのでしょうか?
カナダでロマンチストのコンセプトを思いついたときからずっと、聖地のような場所があればいいなと考えていました。あるとき、仕事で長崎に行く機会があり、現地のテレビ局の人から「長崎に愛野町(あいのまち)という町があるよ」と教えいただいたんです。ピンときて、愛野町を訪ねてみたら、少し寂れた雰囲気のある町なんです。この町が、ロマンチストの活躍で活気づいていくというストーリーがなんだか素敵に思えました。聖地を見つけたことで、本格的な活動がスタートすることになります。
アイコンがひとつ決まれば、活動に弾みがつきますね。
ええ。それで愛野町と話をしてロマンチストの聖地ということにさせていただき、日本ロマンチスト協会の副事務局長で、クリエイティブディレクターを務めていただいている方にロゴを作ってもらい、まずは名刺を作りました。
なるほど。次は形になるものを作ったわけですね。
そうですね。さきほど述べさせていただいたコンセプトに共感していただく、ということは重要ですが、名刺のデザインがカワイイこともポイントだと思います。日本ロマンチスト協会の名刺をわたすと、「その名刺、持ちたいです」とよく言われるんですよ。そのように「僕もロマンチストを名乗りたい」という人が現れたら、「本当にロマンチスト協会に入りたいんですか? それなら、まずはこの名刺を100枚配ってください。それがロマンチストへの第一歩です」と、名刺を無料で作って差し上げるんですね。
会員がそれを配布することで活動が広まっていく、と。
口コミでどんどん広がっていくわけです。職場の上司に、「実は私、こういう団体に所属しておりまして」と名刺を出すと、「なんだ君もか」なんて、上司もロマンチストの名刺を出してきた、なんてこともあったようですよ。そうこうするうちに、いつのまにか人数が増えてきて、今や700名以上の方がロマンチスト協会の名刺を持つようなことになっています。ちなみに、ロマンチスト協会は、会員のことをロマンス宣教師と呼んでいます。山村さんという人がいたら、山村宣教師。田中さんなら、田中宣教師。お互いに、「山村宣教師」とか、呼び合うわけです(笑)。
日本ロマンチスト協会公式サイトからの引用:http://japan-romance.com/program/●自分なりの、幸せの価値基準を持つ
●信じ続けて、やり続ける
●コンセプトを作り、名刺を配ると広がった
ロマンチストのコンセプトを理解すれば、きっと誰もが共感を覚えるはずです。なにしろロマンチストとは、“世界で一番大切な人を幸せにするという夢を実現する力を持った人”なのですから。そんな素敵な力なら、きっと誰もがほしいことでしょう。次号は、波房さんがどのようなキャリアを歩んできたかをクローズアップします!
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Wrote 2009.09.10 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>