vol.034 波房 克典

日本ロマンチスト協会事務局長  URL:http://japan-romance.com/

1973年生まれ。静岡県出身。帝京大学卒業後、2年間のアルバイト期間を経て、成城大学の大学院に入学。卒業後、ワーキングホリデーを利用して、カナダのバンクーバーにあるニジマスの養殖場に1年間勤務する。帰国してからは、編集プロダクションや財団法人日本環境協会などに身を置き、2005年、広告会社でのキャリアを派遣社員からスタートさせる。現在は社員となり、ソーシャルコミュニケーションプランナーとして活躍。2008年5月、日本ロマンチスト協会を設立。事務局長に就任した。

こんにちは! Cause Projectの井上晶夫です!! 全4回にわたってお届けする「日本ロマンチスト協会」の波房克典さんインタビュー。今号は2回目の記事です。 「家族や恋人、友人を"幸せにしてあげていますか?"」と聞かれると、ちょっとドキッとしませんか? 誰かを幸せにすることは簡単なことではありません。簡単なことではないから、心のどこかでさじを投げて、あきらめてしまったことなのかも。だって、「家族や恋人、友人を"幸せにしてあげたいですか?"」と聞かれたならば、その答えは間違いなく"YES!"なのだから。 "もしもあきらめてしまっていたなら、もう一度思い出して、チャレンジしてみない?"。波房さんの話を聴いていると、そんなふうに問いかけられているような気がしました。 さて、今号は、波房さんのこれまでのキャリアについてお話をきいています。日本ロマンチスト協会のコンセプトが、さまざまな経験のなかで成熟していったことを理解していただければと思います。

収益はなくても、団体として活動するメリットは大きい

日本ロマンチスト協会は、どのような収益構造になっているのでしょうか?

このプロジェクトの目的は、収益を上げることではありません。よく、日本ロマンチスト協会のことばかりやっている人、と誤解されるのですが、本職は広告会社の社員なんです。広告会社では、ソーシャルビジネスをプロデュースする部署に所属しており、そういった意味では、日本ロマンチスト協会は仕事のひとつでもあるわけです。日本ロマンチスト協会に注いでいるエネルギーは、仕事全体のだいたい10%くらいですね。 でも、収益こそありませんが、会員は700人もいます。これが別の仕事のときに、とても心強い味方になってくれるんですね。

700人いれば、りっぱなマーケティングリソースになりますね。

そうですね。それにおもしろいメンバーが揃っているので、多彩なビジネスソリューションが展開できるんです。マーケティングを行うこともできれば、ブレインストーミングを行うこともできるし、同時にプライベートでは楽しい飲み仲間でもある。 たとえば、日本ロマンチスト協会のウェブサイトは、協会のロマンス宣教師が制作しているのですが、彼はウェブ制作の会社に勤めていて、力を貸してくれているんです。

ロゴもユニークだし、全体のトーンがしっかりと統一されていますね。

なにかプロジェクトを行おうと思ったとき、先行投資がないとできないと思っている人が多いように感じます。でも、そんなことないですよ。たとえば仕事で着物が必要になったとします。そんなときはメンバーに声をかけるんです。すると、いろんな情報が入ってきます。仲間がいるとなんでもできるんですよ。だから、収益こそありませんが団体として活動するメリットは非常に大きいと思っています。

彼女に振られて国外逃亡を図りたくなったわけです(笑)

波房さんのこれまでの経歴を教えてください。

はい。大学は帝京大学を出て、それから2年間はバンド活動をしながらアルバイトをしていました。すぐにサラリーマンになることに抵抗があったのです。その後、民俗学を勉強するために、成城大学の大学院に入りました。大学院ではフィールドワークとして、地元に伝わる口伝やフォークロアを掘り下げました。僕の地元は静岡県なのですが、そこで興味をそそられるものに出逢います。 それが何かと言いますと、ニジマスの養殖なんですね。地元の静岡県富士宮市でニジマスの養殖ばかり営んでいる集落があって、「なぜ、ここで?」と興味が沸いたんです。村へ入っていき、僕はお年寄りの方にお話をうかがいました。すると、養殖のルーツがカナダのバンクーバーにあることがわかりました。 どういうことかと言いますと、カナダのバンクーバーで開業されていた日本人のお医者さんがいらして、その方がカナダのニジマス養殖の現場を観て、「この素晴らしい技術をぜひ日本に持ち帰りたい」と考えたそうなんです。富士宮市はわき水が豊かだったので、"ここでなら養殖ができるのではないか?"、と仮説を立てたお医者さんが、ニジマスの養殖をはじめた、と。それがルーツだったんです。

なるほど。調べてみると、おもしろい繋がりが出てくるものですね。

ええ。それで、大学院を卒業した僕は、ワーキングホリデーを利用してカナダに行くことにしました。養殖の現場を体験してみようと思いまして。

いきなりカナダに行く行動力がすごいですね。

まだ社会に出て働く決心がついていなかった、という面もあります。それから、当時付き合っていた彼女に振られてしまったことも大きな要因のひとつ。国外逃亡を図りたくなったわけです(笑)。

過去の経験が活かせると思い、広告代理店へ

前回おうかがいしましたが、カナダのワーキングホリデーは本当に大変だったようですね。日本に戻られてからは、どのようなお仕事をなさっていたのでしょうか。

情報誌の編集をメインとする編集プロダクションに就職しました。そこは1年ほどで退社して、次に財団法人日本環境協会で仕事をしました。エコマークを認証している機関で、そちらには3年ほどお世話になりました。そして、いまの広告代理店で仕事をするようになります。

広告代理店を就職先に選んだ理由を教えていただけますか?

これまで培ってきた編集プロダクションと環境系の仕事の経験も活かせるのではないかと思いました。加えて、コンテンツを作ることが好きだったんですよ。環境協会の仕事は、9時~5時だったので、空いた時間を上手く活用して、仲間と共に会社を立ち上げました。携帯電話のゲームコンテンツを作る会社です。そのあたりの経験も活かせると思って広告会社を選んだというわけです。 それからもうひとつ。これはカナダに国外逃亡を図ったときと同じなのですが、女の子に振られてしまったことも理由にあげられます(笑)。広告会社って、華やかなイメージがあるじゃないですか。そういう業界に入れば、もてるんじゃないかと、少し思いました(笑)。

Word of power

●仲間がいれば、なんでもできる
●まだ社会に出て働く決心がつかなかった
●女の子に振られたことも理由のひとつ

着実なキャリアアップを遂げている波房さん。物腰は柔らかいですが、そのなかには“自分の希望を必ず実現させる”という闘志が燃えているようです。これぞまさにロマンス力! さて次号は、波房さんが現在お勤めの広告会社について話を伺いました。広告会社の仕事って、どんな感じなんですか?

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