vol.036 波房 克典

日本ロマンチスト協会事務局長  URL:http://japan-romance.com/

1973年生まれ。静岡県出身。帝京大学卒業後、2年間のアルバイト期間を経て、成城大学の大学院に入学。卒業後、ワーキングホリデーを利用して、カナダのバンクーバーにあるニジマスの養殖場に1年間勤務する。帰国してからは、編集プロダクションや財団法人日本環境協会などに身を置き、2005年、広告会社でのキャリアを派遣社員からスタートさせる。現在は社員となり、ソーシャルコミュニケーションプランナーとして活躍。2008年5月、日本ロマンチスト協会を設立。事務局長に就任した。

こんにちは! Cause Projectの井上晶夫です!! 全4回にわたってお届けする「日本ロマンチスト協会」の波房克典さんインタビュー。今号はいよいよ最終回です。 みなさんは、大義を持って仕事に取り組むことができていますか? と、それ以前に、大義とはいったいなんなのでしょうか? 個人的には、大儀とは"好き、嫌い"のような感情的なものではなく、もっと大きな倫理的価値観のことではないかと思っています。 たとえば、子供たちにすばらしい教育を与えたい、とか、戦争のない世の中を作りたい、とか、不幸な人を見て見ぬふりをしない、とか。 その目線で世界をみわたしたとき、そして身近なところを見まわしたとき、おかしなことってたくさんありませんか? そしてまた、自分にできることも......。"チェンジ"って、つまり、こういうことなんでしょうか。 さて、最終回となる波房さんのインタビューでは、大義の具体的な作用や、日本ロマンチスト協会のこれからなどについておうかがいいたしました!

応援して見守っているだけで、モチベーションはあがる

大義を持って仕事をしようという考え方には、いつ頃たどり着いたのですか?

政府と連動した企画を手がけている最中に思い至るようになりました。発信型に陥らず、受信主義で臨むほうが、より機能的だと感じることがあったんです。"すでにある意識を汲み取って形を作るほうがうまくいく"という事例を何度も体験するうちに、"この会社とこの会社を繋げれば、もっとおもしろいことになるんじゃないか?"というアイデアも、どんどん浮かんでくるようになりました。

なぜ、繋げる必要があるのですか?

それこそ、大義を持って仕事に臨んでいるからです。すてきな社会を作りたいという思いを持った組織同士を繋げれば、よりインパクトの大きな事業が手がけられるかもしれない。そのプロジェクトが成功することが、同時に僕の大義でもあるわけですし。

なるほど。

それに意外性の高いコラボレーションが生まれた場合、メディアが取り上げてくれることもあります。PR効果もばっちりなわけです。たとえば、ゴミ袋を減らしたほうがいいって、きっといまなら誰もが思っていることですよね。でも、ただ、ゴミ袋を減らすだけでは、もうニュースにはならない。ここに仕掛けが必要になってくるわけです。

ウチのロマンスのことは、考えなくてもいいわけ?

日本ロマンチスト協会としては、今後どのような目標があるのでしょうか?

日本ロマンチスト協会は、6月19日をロマンスの日に制定しています。協会の目標は、この日を、バレンタインデーやクリスマスのような国民的な日として認識してもらうことです。協会のメンバーとは、「この日が国民の休日になればおもしろいよね」なんて話をしています。

それは壮大な目標ですね。しかし、メンバーになるのは、ちょっと勇気のいることのような気がします。ロマンチストを名乗ってしまうと、ロマンチストらしからぬ行動ができなくなりそうで。

あはは。それ、すごくよくわかります。僕は結婚して妻がいるのですが、たまに喧嘩することもあるんですよ。そうすると、「日本ロマンチスト協会で世界のロマンチストのことを考えているようだけど、ウチのことは考えなくてもいいわけ?」なんて言われちゃう(笑)。 メンバーと飲みに行ったときも、よく話題にのぼります。「家庭でロマンス力を発揮しよう!」ってことで、毎朝の食事の準備をするようになった方もいらっしゃいますね。

有言実行、すばらしいです(笑)。

男性の方なので、一度料理をやりはじめると、やっぱり凝るんですね。おいしい朝食を食べた奥さんは満足。夫婦関係は、"すこぶる"、いいらしいです(笑)。

まずは点と点を繋げて、より大きな円を作ってみよう

それでは最後に、読者のみなさんにメッセージをお願いします。

たまに若い人から、「こういうプロジェクトを考えてみたのですが、いかがでしょうか?」と相談を受けることがあります。どれどれと覗いてみると、日本や世界を相手にした、やたら規模のでかいプロジェクトだったりするんですよ。 「井の中の蛙、大海を知らず」という言葉があります。僕の偏見かもしれないのですが、この言葉における"大海"、つまり自分の知らない世界なんですが、それって本当にあるのか疑わしいと思っています。あることはあるんでしょうが、とても体感できるレベルではありません。

実感できないという感覚、わかります。

人を点と考えたときに、点と点が知り合いになれば、そこに線が生まれます。その線をどんどん作っていけば、自分が認識できる範囲は広がっていきますよね。そのようにすれば、自分を中心にした線で結ばれた円はだんだん大きくなります。いきなり日本や世界、ではなく、まずはその円を広げながら、そのなかで考えればいいんじゃないかと思うんですね。

そのほうが現実的な気はしますね。

円は広げようと思えば、いろんな方法で広げることができます。コネを使ってもいいだろうし、交流会などに参加してみてもいいわけです。だから、壮大なプロジェクトについて助言を求められたとき、僕がアドバイスさせてもらうのは、「もっと身近なところから考えてみれば?」ということ。小さなプロジェクトでいいから、まずは成功体験を積むことが大切だと思います。その成功体験が、やがて大きなプロジェクトを手がけるときに、きっと支えになってくれますよ。

Word of power

●みんなが、ゴミを減らしたいと思ってる
●ウチのロマンスは考えなくていいわけ?
●まずはスモールスケールの成功体験を

以上で日本ロマンチスト協会事務局長、波房克典氏へのインタビューを終了します。
次回もお楽しみに!

読者の皆様へ

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Wrote 2009.09.04  << 前のインタービュー |

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