vol.003 山名清隆
株式会社スコップ代表/ソーシャルコンテンツプロデューサー URL:https://www.smartdriver.jp/
1960年静岡県菊川市生まれ。EXPO85日本政府館ディレクター、米国フードトレンド情報誌U.S.FOOD JOURNAL編集長、テレビ朝日「東京ソフトウォーズ」番組キャスターなどを経て、広報企画プロデュース会社(株)スコップを起業。公共広報・ソーシャルコンンテンツ領域で独自のプロジェクトを推進。愛妻の日を提唱する夫婦環境保全運動「日本愛妻家協会」やホメて首都高の事故を減らす「東京スマートドライバー計画」などユニークなソーシャルムーブメントを進めている。
こんにちは! テトルの本村拓人です!! 全4回でお届けするソーシャルコミュニケーション研究所 スコップの代表を務める山名清隆さんのインタビュー。今号は第3回目の配信です。 今号は、ソーシャル・モチベーションの正体について、彼が手がける日本愛妻家協会の話を通じてお伺いします。「ソーシャル・コンテンツを手がける者は、自らのアイデンティティを捨て去らなくてはならない」と、山名さんは語ってくれました。これは、ソーシャル・コンテンツを理解するうえでの重要なキーワードになっています。 インタビューを読み終えたあとで、みなさんも自分の中にある、ソーシャルなモチベーションを探してみてください!
「やりたいこと」で、きっちりと予算を確保するには、どうすればいいのですか?
それは、当事者意識を持った人と出会うこと。企業には、予算を管理してる人がいるけど、そういった人の中にも必ず当事者意識を持っている人がいる。その人と、外側で当事者意識を持っている人をとつながれば問題は解決しやすくなる。僕らは外側にいますから手を挙げて、ここに当事者意識を持った人たちがいますってことを知らせているんでしょうね。
手を挙げて知らせてあげる必要があるんですね。
そうですね。企業の中にいる当事者意識を持った人は、企業のあり方を変えたいと思っている人です。そういう人は、実は外と新しいつながりを持ちたい思っています。その両者をつなげるために僕らは外にいて、手を挙げてるんだ。常にアンテナは立てていないと、両者は出会えないから。
ソーシャルなことを。 なぜいま、社会的なことに目覚める人が多いのか。なぜ、そこに関心を持つことに価値が置かれているのか。いままでだったら、"そんなことやっている暇があったら営業に行ってこい!"って言われていたはず。ところが、そんなことを言っている人や団体が存在できるようになってきている。 システムが変化したのか、それともずーっとがんばっていた人たちがようやく日の目をみているのか、それともただお金だけ見てきた視点が違いはじめたのか。なにかわかんないけど、変化が起こっていることは間違いない。その変化がどこから来ているのかを知りたいです。
不思議なムーブメントの盛り上がりは感じますよね。

愛妻家協会で、「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」という企画をやっているんですが、これなんてはじめは取りあえず形だけ考えて、ロケハンして、パーティをしようと思っただけ。そんな話をしてたら、たまたま隣に新聞記者がいて、「"キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ"、決行!」と、記事になっちゃった。言ってないこともいっぱい書いてあるんですが、記事を読むとおもしろそうなんだ(笑)。
(笑)そんなバカな...。
ホントホント。で、"ああそうか、みんなこういうことやりたいんだな"、とピーンと来た。新聞で出てから考えるっていう感じに自分で笑いますね。 そこでやらなきゃいけないことになったらつまらないので、何もしないことにして、ただ「午前11時に現地集合、以上」。テントもなにもいらない。僕ひとりだっていい。それを楽しむことにした。 群馬県吾妻郡嬬恋村(わがつまぐんつまこいしむら)でやろうとしていたんですけど、すると村役場の人たちが言うわけ。「人が来なかったらどうしましょう?」「事前に申し込み書を手配しなくていいんでしょうか?」。それでいい。誰も来なかったら、キャベツ畑で愛を叫ぶ人はいない。それでいいじゃない。誰にもなんの責任もないよ。
ええっ!? 僕は村役場の人の心配する気持ち、わかりますが...。
あはは。ところがね、10時から待機してると、人がぞろぞろ来るんだよ。一番最初の人はホテルの支配人。黒服着ててさ、「僕に叫ばしてください」って。なんてバカな人なんだと思って。そういう出会いって最高? それから、妻と離婚して20年経った78歳の男性がさ、「ようやく妻に感謝しようと思います」って言って叫んだりね。そのドラマこそおもしろい。で、みんなで感動して泣いちゃった。
プロジェクトを広めるには、ユーモアのセンスが重要なのでしょうか?
あえて取り入れようとは考えてないけどね。ユーモアは流通させるためのひとつの重要なファクターです。でも、それ以上に重要なことは、そもそも企画が途方もなく壮大でバカバカしいってことだと思ってます。それと、徹底して自分のアイデンティティを捨てます。
"山名清隆らしさ"を消すってことですか?
そうですね。いつも自問自答しています。"このプロジェクトを進めるうえで、なにか利己的なアイデンティティを求めてないか?"って。それが見えたら、もう全然だめ。そんなことでうまくいくわけない。
利己的か、利他的か。そこにどのような違いが生まれるのでしょうか?
アイデンティティを求めると、アイデアが開かないんですよ。硬くなってやわらかい庭が生まれない。誰かに誉められようとしてやると、コミュニケーションの形態が閉じる。もちろん、参加する人の中には利己的な人もいますが排除しない。そんまま利己的な感じも認める。その清濁混在した状況をまとめて、前に進めていくのがいまの仕事かも。そうじゃないと、おもしろいソーシャル・コンテンツはできない。
●手を挙げていないと、出会えない
● 言ったらできちゃうんだよ
● 大切なのは途方もなくバカバカしいってことかな
なぜ、ソーシャル・モチベーション(ソシモ)を持った人たちが急に現れるようになったのか。山名さんはそれにひとつの仮説を立てます。その仮説とは、宇宙から降り注ぐニュートリノが人類をソシモ化させている、というもの。みなさん、大変です! 知らず知らずのうちに、僕たちは進化をしはじめているらしいのです!! 次号、山名さんに伺うのはソシモ化した未来の地球について! 果たしてソシモ化した人類は、なにを食べて生活してるのか!? 空を飛べるようになるって、本当なのか!?(後半適当)
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Wrote 2010.02.07 << 前のインタービュー | 次のインタービュー >>