vol.004 真田 武幸/Sanada Takeyuki

NPOリコリタ代表理事  URL:http://licolita.org/index.html

真田武幸 ソーシャルコンテンツディレクター
1978年浅草生まれ 桐蔭横浜大学法学部卒業後クリエイティヴアダック(株)入社。国土交通省の公共広報企画「東京ジオサイトプロジェクト」などでディレクターを担当。「打ち水大作戦」に触発され秋葉原を舞台にコスプレ打ち水「うち水っ娘大集合!」を展開し評判を呼ぶ。2005年6月に山名清隆氏と㈱スコップを起業。「東京スマートドライバー」などソーシャルコンテンツディレクターとして活躍する傍ら、「NPO法人秋葉原で社会貢献を行う市民の会リコリタ」を立ち上げ、「Myメイドバッグプロジェクト」「秋葉原環境会議」などユニークなソーシャルアクションを展開。アキバオタク文化が生んだ若き社会起業家として注目を集めている。

はじめて企画から任された、大きなプロジェクト

 真田をチームに誘った山名清隆は、現在、広告企画プロデュース会社(株)スコップの代表と、日本愛妻家協会の事務局長を務めている。真田は、山名氏のチームに組み込まれると同時に、それまでに所属していた部署の仕事からも離れることができず、一人でふたり分の仕事をこなさなくてはならなくなってしまった。
 通常の勤務時間に所属部署の仕事をこなし、山名の案件に取り掛かることができるのはそれが終わってから。恐ろしく忙しい日々がスタートした。しかし、あまり苦しいとは思わなかった。山名から任される仕事は楽しかった。
 そんなある日、山名が抱えていた大きなプロジェクトを任されることになった。大地震に備えて国土交通省が作った巨大な地下トンネルを効果的に宣伝するプロジェクトである。「オレは別のプロジェクトをやらなくちゃならないし、夏休みも取りたいから、お前、企画書作ってみてよ」。企画段階から仕事をしたことはない。「僕にできるのだろうか?」と尻込みする気持ちはあったが、同時に強い期待感も感じた。言われたことをそのままやるだけじゃない仕事。自分の考えていることが、形になるかもしれない。

純粋な動機で活動するボランティアの大学生に心動かされて

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 一念発起した真田は、地下に能楽堂を作る地底能楽堂計画や、地底ファッションショー、さらに地底の工事現場を博物館に見立てるなど、思うがままに企画書を書きまくった。企画はすべてボツになってしまったが、真田は自分の思いをぶつけられる仕事があることを知った。
 これをきっかけに、「おもしろい企画を出すヤツだ」という評価を受けた真田は、引き続き国土交通省からの仕事を受託することになった。今度は、銀座の街の気温が2度さがるように打ち水をするキャンペーン。NPOアースデイマネー・アソシエーションやNPO法人渋谷川ルネッサンスらが共同で進める企画『打ち水大作戦』に触発されて、銀座でも同じことができないか、と企画されたのである。
 真田はさっそく、『打ち水大作戦』の発起人や運営しているNPOに連絡を取り、どのような手順でプロジェクトを進めて、そして広げていくのかについて、教えを請うた。事業に関わる以前から『打ち水大作戦』に関心があったため、実際に手伝いにも参加してみた。
 そこで真田は、後の『うち水っ娘大集合!』につながる体験をする。それは、ボランティアで参加する大学生たちとの出会いだった。「国会議員が打ち水をしてくれたら、ニュースになってもっと広がるかもしれないから、議員の先生に頼んで、国会議事堂の前で打ち水をしてもらえないか頼んでみるよ」、「私は聖心女子の学生だから、広尾の商店街全部が打ち水の会場になるように、商店街のかたにかけあってみるね」、「地元が鹿児島だから、鹿児島駅前で打ち水するよ」自分より年下の学生たちが、主体的に自らのアイデアで、打ち水を広げようとする姿に、真田は心を動かされた。
 肩書きのためにがんばるわけでもなく、ましてやお金のために動くわけでもない。そこにはただ、純粋な想いだけがあった。僕にも、なにかできないだろうか? 真田の中で、何かが動きはじめた。

Word of power

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